キャリアコンサルティング。面談中はいろいろなことが起きます。例えば、相談者とのお話がうまくかみ合わない時、コンサルティングに迷うこともあります。どうやって本来の姿に戻していくか焦る場面でもあります。キャリコンも人間ですから、いろいろ手を打ってもますます深みに・・・。

そんな時、何が頼りになるか?というと、理論的な理解です。そのような意味で、論述の勉強は実技試験の基礎になりますのでしっかり押さえていきましょう。


今回は、協議会の設問3で、①あなたが考える相談者の問題と②その根拠を相談者の言動を通じて答えさせる出題です。いよいよ核心に入ってきました。

協議会の「キャリコンが考える相談者の問題」(以下、相談者の問題)は、技能士検定などからも分かるように、厚労省「キャリア形成の6ステップ」に沿ったものとわれわれは考えています。

6ステップは、1)自己理解→2)仕事理解→3)啓発的経験と続きますが、最終ステップ6)仕事への適応に向けて、前提となるのは自己理解と仕事理解です。この2つはステップ分けされていますが、車の両輪のようなもので、多くの相談者がつまづいているところです。

事例からすると、コミュニケーションが問題だったり、将来が不明確でキャリアプランに問題があると思えることもあるでしょう。

ですが、自己理解・仕事理解があってのコミュニケーションでありキャリアプランであるとプロは考えます。これが合格者に求められる視点です。

余談になりますが、JCDAの「問題解決(志向)」は事柄のみに着目した表面的な対処で相応しくないもの。協議会ではこのように用語によって明確化されたものはありませんが、私はコミュニケーションやキャリアプランのみを問題にする視点に表面的な対処を何となく感じます。こうした意味で、両機関共々、出題や評価の違いはあっても、キャリアコンサルティングに対する本質的な立場は同じなのだと思っています。

さて、「①相談者の問題」を答えるに当たって悩ましいのが、解答スペースです。2行しかありません。(どうやって書けって言うんだ!と叫びたくなりますが、そこは落ち着いて、節度を持って・・・)裏を返して出題者の意図を考えてみると、相談者の問題はそれほど詳しくなくても着眼点さえ分かればいいよ、理由は別に書いてもらうしね、といったものかもしれません。

まあ、いづれにしても時間内に解答文にしなければいけませんので、ここは覚悟をもって解答作成を進めましょう。

作戦としては、まず自己理解面を、次に仕事理解面を書く、事例の内容に沿ってコミュニケーションやキャリアプランのウエイトが高ければそこにも触れるという構えが成り立つかと思います。

「②その根拠」もスペースは3行です。以前は①と②が同じスペースでしたので、それなりに自由度も高かったのですが、スペースが分かれたことで書きにくくなった面もあります。

また、②は「相談者の言動を通じて」との条件です。ここは「相談者の問題は相談者の言動に現れる」という原則が思い浮かびます。従って、問題を連想させるフレーズ(言動)を抽出し、自己理解、仕事理解、その他(コミュニケーションやキャリアプラン)に分類していきます。

その上で重要度に沿って解答文に載せていけばいいのではないかと思います。

尚、解答スペースを考えると、「①相談者の問題」を一番問題だと思っている点に絞って記載、「②その根拠」は絞った問題点のみの根拠とする手もあるかと思います。確かにこうすれば解答文も作成し易くなりますね。

但し、技能士検定も含めて協議会の採点傾向を考えてみますと、一点集中的なものよりも多角的な視点を重視しているのではないかと思われます。ひとは複雑で多角的な存在です。問題はひとつではなく、複合的なもの、いくつかの問題が作用し合ってそのひとの問題を形成している!との声が私には聞こえてくるのですが・・・いかがでしょうか。

あれこれ悩ましいところをお話してきましたが、解答文は事例記録の内容次第です。内容に沿って、自己理解・仕事理解面で相談者の問題がはっきりしているのであればその点(「その他」の面はメインとして取り上げない方がいいかと。)を、いろいろ問題が有りそうだなと思ったら多角的に自己理解+仕事理解(+その他)を取り上げてみたらどうでしょうか。(解答例作成の際、出題回によって私もどちらにするか迷うことが稀にあります。)
(つづく)


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