国家資格キャリアコンサルタントを目指す第18回学科・論述試験は早くも今月末に迫ってきました。ここを逃すと次は来年3月になってしまいますから、是非とも今回で合格を勝ち取りたいところです。

まあ、多くの方は事前に計画を立て、その計画に沿って対策を進め、ある程度の手ごたえを感じているのではないかと思います。

ですが、一方で、これでいいのだろうか、まだ合格への確信が持てない、と時折思われることもあることでしょう。いづれにしても心の動きは現時点のサインととらえ、いまやるべきことに集中することが大事ですね。

そこで、是非チェックしていただきたいのが論述試験対策であり、論述試験から面接試験への応用です。

そもそも論述試験はキャリアコンサルティングに関する論理的な理解度を評価するものですから、小手先の表現だけを考えていると非常に危険です。

従って、受験対策の計画段階から論理的な理解を深め、論述/面接/口頭試問の繋がりをしっかり頭に入れた上で準備を進めることが重要であり効率的ですが、論述試験が間近に迫ったこの時期に、もう一度原点に戻って、論述→面接→口頭試問の応用を整理してみるのも意味があることだと思われます。


さて、まずは論述試験に出題される試験問題、つまり事例と設問ですね。これは格好の学習資料です。また、JCDAと協議会では問題が違いますが、それはそれぞれのキャリアコンサルティング実施に関する考え方が異なっているということであり、実施方法はひとつではないという点で厚労省の考えも感じ取ることができます。

従って、”アプローチ方法”は大変重要で、事例はそれぞれの試験機関が推奨するアプローチを説明しやすい内容なっていると考えられます。裏を返せばそのアプローチ方法さえ理解していれば事例を読み解くことが比較的容易になってきます。

設問も、同様に、そのアプローチの理解や普及促進という観点から考えてみると、試験機関の意図がより鮮明になってきます。つまり、設問は、キャリアコンサルティングではここが大事!という点を教えてくれているんですね。


次に、論述から面接や口頭試問への応用ですが、まず過去の論述事例について、面談/応答の流れを試験機関が推奨するアプローチに沿って分析してみることです。

過去3回分くらい見てみれば、共通のパターンが見えてくると思われますので、信頼関係の構築(相談事の把握)→問題の把握→展開という3つのステップをとらえ、どこに着目し、どのような応答をしているかを整理しておくといいでしょう。

言い換えれば、論述試験はこの3つのステップを理解させる試験だということになります。従って、面接試験はこの3つのステップを実際に推進できるかということになりますし、メリハリをつけてステップ間の移行を表現していく実践手法がポイントになってきます。

また、振り返りとしての口頭試問は、面接という目に見える部分ではなく、目に見えない受験生の内側、つまり考えや見立て、構想といったものを確認する試験で、可視的な面接試験を補うものです。

出来たこと出来なかったことは把握出来た、出来ないで答えられ、問題は見立てですね。展開は3つのステップを理解しておけば答えられます。つまり、論述試験のベースがあれば難しくないはずです。

但し、口頭試問の難しさは、今行った面接試験の内容に沿って答えられるか、といった点です。そう言った意味からも、論述試験対策を通じて論理的な理解を深めておく必要がある訳です。

(ご参考)
キャリコン実践研究会ホームページ
※詳しい内容は当会の『テキスト』をご確認ください。論述試験、面接・口頭試問の実践力向上には『個別ロープレ対策講座』(Zoom利用)をご活用ください。いづれも当会ホームページからお申込頂けます。

※ご希望があれば、2時間一発即席対策(論述、面接、口頭試問)も「個別ロープレ対策講座」の中で行います。