第5回のキャリアコンサルタント試験、キャリアコンサルティング協議会の面接試験ですね。

評価区分は「態度」「展開」「自己評価」です。最初のチェックポイントは「態度」。キャリアコンサルタントとして相応しい「態度」で相談者に接することができるか、とっても大事な点です。

言い換えれば、人格が問われるところでもあります。日頃、どんな態度で人に接しているか。人に会ったら挨拶をし、寛容な態度で接する、そして柔軟な受け取り方をする。そこが出来ている人は怖れる必要はありません。いつもの様に、相談者に”丁寧に”接してください。

ムリに、引き出そうとしたり、言葉を拾おうとしたり、深堀しようなんて考えないほうがいいと思います。大事なのは「無条件の肯定的配慮」、つまり「受容」ですね。偏見を交えず素直に受け入れることです。(『理論講座』や『テキスト』の該当箇所を思い出してください。)

メールや手紙が来たら「返事」を出しますよね。普通の会話でも言葉を掛けられたら応答しますよね。それが「伝え返し」です。面接試験では重要ポイントですので、聞きっぱなしにしないでください。解釈を交えず、正確に「返す」ことを心掛けてください。そうすれば、「共感」につながります。

キャリアコンサルティング協議会の試験では、論述試験で準備した「自己理解」と「仕事理解」がポイントです。言い換えれば、相談者を一方向からだけ観るのではなく、多面的に観る視点が求められます。

信頼関係が構築でき、中盤になってお話の核心に入ってきたら、この「二つの理解」を視野に入れて大きく俯瞰的に相談者を観て下さい。(そのチェックポイントは『テキスト』のちょうど真ん中あたりに書いてありますので確認しておいてください。)

「二つの理解」の側面が見えてきたら、きっとお話も一段落ですね。そうすると、「さて、この先どうしようか」と次の「展開」が気になります。

ここで、大事なのは「進める」ことではなく、一旦「立ち止まる」ことです。最初にお伺いした「相談ごと」から始めて、ここまでのお話を「要約」してみることをお奨めします。(勿論、お断りを入れてくださいね。)

その「要約」について「賛同」が得られたら、やっと「お話を進める」準備が出来たことになります。「相談したいこと」を意識し、「目標」を提案してみてもいいでしょう。但し、闇雲にやっては危険ですので、『テキスト』に書いてある注意事項をしっかり守ってください。

面接試験は、相談者という相手がいますので、何が起きるか分かりません。また、自他共に感情をもった生き物という観点からすると、割り切れないことも多々起きます。

そうした事態を乗り越えることができるか、それが試されているんですね。上手くできるかどうかよりも、ひとに対してどのように接しようとしているのか、その基本姿勢が問われていると思われますので、いつでも挽回可能です。(投げ出したら、その時点で終わりです。)

かく言う私も、しょっちゅう怒ったり、投げやりになったりします。そして、勿論、失敗することもたくさんあります。ですが、ひとには丁寧に接しようという心掛けだけは持つようにしています。

最初にも書きましたが、一番大事なのは「人に接する基本的な態度」ではないかと思います。どうしてかという点については『テキスト』にまとめましたが、最後はこの点が勝負になるのではないかと思います。

試験ではがんばり過ぎず、「素直な気持ちで」自然に接してください。「相談者をムリに”理解しよう”とせず、まず、”受け入れる”ようにしてください。」そうすれば、お話は「相談者」がしてくれるはずですし、真の理解につながると思います。ご自分で判断できずに相談に来られた相談者。どうか丁寧に接してあげてください。

(ご参考)
キャリコン実践研究会のホームページ
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