キャリアコンサルタント Days of Life

キャリコン実践研究会

面接試験

「きっかけ」や「やりがい」、「お気持ち」

受験票が届くようになり、いよいよ試験が近づいてきましたね。キャリコン実践研究会でもロープレ講座の前半が終わり、論述の徹底強化週間に移っていきます。

前半のロープレ講座を振り返ってみると、初心者の方には一定の傾向が見られるような気がします。

それは、「きっかけは何ですか?」「やりがいは何ですか?」「お気持ちは?」といった質問をよく使われることです。

しかし、ロープレを拝見していると、どうも効果的では無い。質問が活きていない感じです。どうしてなんでしょうね。


その背景には、経験代謝で経験を振り返ろう、肯定的な自己概念を探す為にポジティブな面を引き出そう、感情は大事だから気持ちも聴かなくちゃ、といった考えが働いているのではないかと思います。

確かに、それぞれの動機は分かりますね。

でも、機能していない。

知識や理論ベースでは理解しているが、面談という手法、実践ベースでは活かせない、ということでしょうか。


その理由はいろいろありそうですが、ひとつには「現状把握」に問題があるのではないかと思います。大事な大事な「今、ここ」の視点ですね。

相談者は「どうしようか」と思って相談に来ます。どうしようか、ということは、今、相談者の周りで、不都合なことが起きている訳ですね。そのことによってこころが動き、価値観が問われている。

つまり、「今、ここ」はどうなっているのか、ということが明確になっていないと、動いても有効では無い、ことになります。

例えば、何かやりたい仕事があるということであれば、やりたい仕事についてジックリ聴いてみる。その上で、その仕事をやってみたいと思ったきっかけを訊く訳です。

やりたい仕事について十分話した後であれば、相談者も気持ち良く「きっかけ」について話してくれるでしょう。ですが、やりたい仕事に付いて十分に話しきらない内に「きっかけ」を訊かれたら・・・。


カウンセリングの基本は、「今、ここ」で何が起きているかです。そこをしっかり押さえた上で、過去に旅したり、未来に思いを馳せたりする。そして、また、今に戻り、歩き始める。

悲観的になっている現状をジックリ聴いた上で、ポジティブな面に焦点を当てる。状況をジックリ聴いてみれば、「お気持ちは?」と訊かなくても、(お気持ちは)必ず感じ取れる。

「今、ここ」を外した応答では深まりませんので、注意してください。

「考えない」ということ

いよいよ今年も始動!という感じがしてきました。そこで、今日は私が日頃考えていることをお伝えしようと思います。これは決して、教科書に書いてあったことでは無く、今迄のいろんな経験の中で私自身が感じ取ってきたことです。従って、気楽にお読み頂ければと思います。

さて、「考える」ことはとても大事なことですが、「考えることが必ずしも大事なことではない」といった場合があります。

どうしてかと言うと、予測不能な事態がしばしば起きるからです。

対人支援業務において、相談者の考えや価値観は千差万別です。時には、思いもつかなかった考えが背景にあったり、理解しにくい思考回路が働いたりします。

その時、支援者(コンサルタントやカウンセラー)は、受容し、共感し、信頼関係を構築しなければいけませんが、この流れを邪魔するものは、予め相談者の中で組み立てられた「考え」なんですね。

受験生を例に上げれば、「相談者は、キャリアに関する相談に来る訳だから、まずこれを訊いて、あれを訊いて、沈黙になりそうだったら、こうやって、ああやって・・・」と、考える。

これが、相談者という「ひと」の理解を難しくしてしまいます。


こうした例を多々見て来ましたので、ロープレ練習の振り返りでは、「考えないで、頭を空っぽにして」と言うことがよくあります。

ですが、なかなか出来ない。

沈黙になったら怖いし、考えてやらなければいけないと思う、第一、考えないで何をやったらいいんだろう、と受験生はいろいろな表情を見せてくれます。

そこで、言い方を変えてみましょう。

ポイントは、「いつ考えるか」なんですね。

古来人間は、考えることを良しとし、常に考えることを求められてきました。しかし、そのことが行き過ぎてしまったためか、考えを先行させてしまうことが多くなったようです。


つまり、展開を予測してはいけない、展開を考えていけない、ということなんですね。

お話を聴くまでは、緊張をほぐし、予測しないで、お話をそのまま受け入れる。フィルターを出来るだけ薄くする訳です。

そして、お話の内容が見えて来て、正確に理解した段階で、初めて「考える」、というのが基本です。「お話を聴いてから考える、この当たり前の順序」。これが本当の傾聴が出来るか否かの分かれ目になるのではないかと思います。

最初から話を聴かないのは論外ですが、結構多いのが早合点です。話の途中で、ああこういうお話ですねと決め付けてしまう。論述試験の「相応しくない応答」の典型です。


経営コンサルティングの世界でも、まずお話を聴く、つまり現状分析をしっかりやるというのが基本です。ここを明確に把握できないと誤った提言をしてしまいます。

サッカーのPKでも殆ど勝ち目の無いゴールキーパーが勝つのは、最後の最後まで動かずにキッカーの動きを見定め、その後に反応した(考えた)場合です。

結構こうしたことは日常生活でも多いのではないかと思います。あれこれ考えても結局その様にはならなかったことって多くありませんか?

無の境地とか、禅問答とかいうものは、ひょっとしたらこのへんの「順序」のことを言っているのではないかと思います。この自然の順序をひとは時々逆にしてしまう。そこに、落とし穴があるのではないかと思います。


「考えないで頭を空っぽにする」ことは結構難しいことだと思います。なぜ、どうして、と”考え”始めたら答は見つかりませんよ。

ここは修行ですね。つまり、実践してみるしかありません。何度も何度も練習/経験して、「考えなくていいんだ」(勿論、考えを先行するという意味です。)と気づくしかないんですね。

そうした意味で、理論(講座)と実践(ロープレ)は併行しなければいけませんし、出来るだけ多くの練習を積むことをお奨めする次第です。

また、その練習が一番できるのは、受験生の時だということですね。

以上、長くなってしまいましたが、振り返りの席でこの話を始めましたら、ブログで読みましたよと制してください。

(ご参考):『キャリコン実践研究会
『テキスト・サブテキスト』のお求めはこちら

面接の後で

第2回面接試験、お疲れ様でした。やりきった感じと、やり残した感じと、こもごもかと思います。中には、試験のことは思い出したくない、と思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。

思い出したくない、お気持ちは十分、分かります。

でも、ここに学びがありますよ。

どうして思い出したくないんでしょう?

前回も書きましたが、ポイントは、「どうして『思い出したくない』と思っているか」なんですね。

「思い出したくないこと」に着目すると、出てくるのは自分の不甲斐なさ、情けなさであったりします。それを突き詰めていくと、自己否定までいってしまう。何の価値もない自分・・・。

落ち込みますね。自分の中で自分を責める声。昔はグレムリンと言ったり、インナーゲームではセルフ1と言ったりしました。

これでは、まるで、ストレスを抱えてお見えになる相談者と同じですね。では、キャリアコンサルタントだったらどうしますか?

弱音を吐いてどうするんですか!そんなことでは厳しい世の中やっていけませんよ! と、やったら失格ですね。キャリアコンサルタントとしては、相談者の主訴を理解し、共感してこそ、その役割を果たせることになります。冷静になって、客観的な視点で、「どうして、そのことを『問題』と思っているのか」と、意味に着目します。

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ご自分の中に「相談の場」を設けてみてください。

相談者は「試験を振り返りたくない」と思っているあなた自身。キャリアコンサルタントもあなた自身です。

紙と鉛筆を用意しましょう。そして、1時間だけ、静かなところで、お一人で、試験の振り返りを行ってください。

当日朝起きて、どんな状況だったのか、その時どんな気持だったのか、会場に向かう途中、会場に着いて、待合室で、試験会場の前で、中に入って、そして、始まって・・・と、順を追ってください。

こころが一番痛くなるところは見つかりましたか? それは何かのサインです。しっかり向き合ってください。眼をそらしたら「未消化」となって、後々まで響きます。今のうちに栄養に換えておきましょう。

振り返りによって、紙が埋まらなければ、そもそもお話が聴けてなかったということですね。傾聴の基礎からやり直す必要がありそうです。

平面的なお話の流れだけで終わっていたら、相談者と同じレベル。冷静で、客観的な洞察が出来なかったということになります。

ですが、第1回の傾向を見てみると、やはり基本である「傾聴」が合否の分かれ目になっているような気がします。面談は傾聴に始まり傾聴に終わる。その重要性を認識しつつ、ご自身の面接試験を是非、振り返り、紙面に残してください。合否に関わらず、きっと役に立つはずです。

いよいよですね。第2回面接試験

もういいでしょう。

最終講座を前に皆さんに申し上げていることは、これだけです。

ここまで、皆さんなりに研鑚を積んできました。ご自身の癖も分かってきたと思います。また15分間の流れもある程度イメージ出来、やらなければいけないこと、やってはいけないことも分かっていると思います。

さあ、最後の準備です。

それは、頭に入れたことを忘れること。そして、頭の中を空っぽにすること。それが一番大事です。

今日、明日は、全て忘れ、睡眠をしっかり。体調だけに集中してください。


本試験では何が起きるか分かりません。

それを、ああやってこうやってと考えると、”抵抗”が起きます。それが面談を難しくするんですね。

どんなお話になっても受け入れる、無条件の受容です。受け入れたら伝え返す。あれこれ言い換えず、相談者の言葉を丁寧に使いましょう。

ひとのこころが相手ですから100点なんてあり得ません。60点取れれば十分で、そんなゆとりが柔軟性を生み、相談者を受け入れることが可能になってきます。


「配偶者が良い返事をしてくれない」こんなご相談が有ったら、どうすれば良い返事してもらえるか、と問題解決に向かわないでくださいね。

大事なのは、「どうして配偶者が良い返事をしてくれないと思っているのか」です。引き出そうとしたら余計引っこんでしまいますよ。

温かい気持ちで受け入れ、ご本人にどうしてそう思っているのかを気づいてもらいましょう。そうすれば、相談者が自分で解決できますよ。きっと。

キャリアコンサルタントは問題を解決するのではなく、視点を提供するだけで十分なんですね。

では、
がんばりすぎないでくださいね。

「相談者役」も人間だァ

いよいよ、面接試験が近づいてきましたね。そこで「相談者役」のことを、私なりに、勝手に、考えてみたいと思います。

相談者役は、JCDAの場合、キャリアコンサルタント及びCDAに募集を掛け、一定の条件の中から選考面接を行い、研修を経て、試験業務(つまり、相談者役)に就きます。

事例はあらかじめ決められられたものですが、相談者役には、情報漏れ対策として、試験開始直前に渡されます。従って、相談者役は短時間で内容を理解する必要が出てきます。

という「推測」を前提に考えてみますと、

1)事例内容を漏らさず理解しているか不安だァ!
 面談が始まり、話を進めていかなければいけないが、間違ったらどうしようという不安は常につきまとっていると思います。

 国家資格という大切な試験、自分も受験の時に大変な思いをした。私のせいで試験を台無しにしてしまったらどうしよう?と、緊張感は受験生に劣らず高まっていることでしょう。落ち着いているように見えてもきっとそうだと思います。だって、人間ですから。

2)突っ込まれたら大変だァ!
 事例を細かく理解する時間が無いとすれば、やたらに質問され、突っ込まれたらどうしよう?と思う筈です。話が進んで、つじつまが合わない点が出てきたら・・・。

 最初に事例を渡された時、相談者役はその事例をStoryとして理解する筈です。現在こういう状態で、この点に困って相談に来た。周りはこうであり、こんな気持ちになっている。背景にはこんなことがあり、それらが〇〇という考えになっていて、どうやらそこに問題がありそうだ。

 よし、それではこういう流れで話を進めよう。ですが、最初からいろいろ質問が飛んできて、あらかじめ考えていたStory通りには進められない。どうしよう!少し話すのを止めようか・・・と思っても不思議はありませんね。だって、人間ですから。

3)こいつはやりにくい?、不合格だァ!
 反応が無く、表情も硬い、目線がどこまでも追いかけてくる。質問に答えてもまた質問。ズバズバ入り込んできて、すぐに「お気持ちは?」と訊いてくる。一体何を考えているのかこの受験生は!やりにくい。

 さっきの受験生は良かった。ちゃんと話を聴いてくれて、こちらのペースで進められ、話し易かった。あんな人に相談してみたい。それにひきかえコイツは!

 と、思うかも、しれません。相談者役として中立の立場で試験業務を遂行するよう研修を受けた。受験生を評価してはいけない、評価してはイケナイ、絶対に、ゼッタイに・・・。でも、コイツは不合格だァ!!と叫びたい!だって、人間ですから。

4)私だって人間だァ!
 「相談者役」も大変ですね。きっとこんなことを言って見たくなるのではないかと思います。

 分かっていても出来ない、それが人間ですね。葛藤、こころの動きが人間を創っているとも言えます。不思議なるもの”人間”、ここが対人支援の原点です。

 公平さを目指しつつも人間的な要素は無視できませんし、恐らく間接的には合否に影響してくるのではないかと思います。

 そういった点からも「相談者(役)」を良く観察し、安心して「相談」して頂ける配慮が、良い結果につながるのではないかと思います。


実際のご相談でも勿論、相談者を観察し、置かれている状況に応じて対応を変えていきます。固いようであれば柔らかい雰囲気をつくり、険しい話であれば真剣に受け止めます。

必要な質問だと思っても、嫌がっているようであれば、止めます。行き詰ったら、話題を変えて気分転換を図ります。これは全て相談者への配慮ですね。

上手くやろう、合格点を取ろうと思ったら本末転倒ですよ。罠にはまらないで下さいね。あくまでも相談者(役)のことを考えるのが基本です。

試験でもきっとそうなんじゃないかな。そう思います。

試験委員もこうした配慮が出来るか否かをチェックしていることでしょう。
だって、試験官だって人間ですから。

新たな動きと面接対策

JCDAとキャリア・コンサルティング協議会。ふたつの試験機関の違いや差がやはり問題視され、合格率に代表されるような格差の是正が課題になってきているようです。

そこで、厚生労働省を中心に検討が進められている訳ですが、トピックスとして、「スタートラインに立てるか」ということが明確になってきました。

少しご説明が必要ですね。

国家資格化の動きの中で、キャリアコンサルタント試験は、技能検定1級(指導レベル)・2級(熟練レベル)の下位に位置し、「標準レベル」とされています。

そこで、じゃあ「指導レベル」「熟練レベル」と「標準レベル」の違いは何かと言うと、簡単に言ってしまえば、前者が磨かれたダイヤモンドだとすれば、後者(キャリアコンサルタント)は、ダイヤモンドの原石ということになるのではないかと思います。

つまり、国家資格キャリアコンサルタント試験は、現在保有している能力が実践で通用するか否かという視点ではなく、「将来、プロとして、キャリアコンサルティングを行えるようになれる可能性があるか否か」という視点で評価されるということです。

こうしたことから、資格取得後に研鑚を積み、資格更新条件をクリアして、プロに育っていくというプロセス(「登録制度」)が用意されています。


これは、どういうことかと言うと、実技試験で必ずしも上手く出来なくてもいいということになります。

それよりも重視されるのは、資格取得後の研鑚・資格更新によって育っていく可能性があるかどうか、ということですから、基礎・基本がますます問われることになる訳ですね。

従って、小手先で魂の抜けた面談をやろうとすると、見抜かれてしまうかもしれません。それよりは支援者としての基本姿勢、自己理解を伴った人間力といった面に着目する必要があるのではないかと思います。

考えようによっては素質を見分けようとする難しい試験とも言えますが、基本をしっかり理解しておけば怖れることは無いとも言えます。

テキスト』で言いますと、5-2.キャリアコンサルタントの対応「3つの態度条件」をベースにした「傾聴」はしっかり押さえておいてください。

また、この点は口頭試問でも試されます。「出来たこと、出来なかったこと」を正しく把握できているか、主訴・問題を正しく捉えているかは、まさにプロになれる可能性があるか否かのチェックポイントになります。特にJCDA受験者は主訴・問題について『テキスト』で確認しておいてください。


一方で、従来のCDAとの関係も気になります。JCDAとしては「CDA」を「スタートラインに立てる」レベルとは考えていなかったのではないかと思います。むしろ即戦力としての有資格者ですね。

実際、第一回目のキャリコン試験や従来のCDA試験を見てみますと、要求レベルは上位にある様な気がします。

そうなってくると、キャリコン/標準レベルとして格差を是正するということは、必然的にCDA資格のレベルダウンを強いられることにもなる訳で、ジレンマになりそうですね。

従って、しばらくはこの調整が続きそうですし、今後の動向が注目されるところですが、まずは第2回試験に向けて「スタートラインに立てるレベルにあるか」の試験であることを頭に入れておいてください。

さあ、面接試験ですね。

論述試験お疲れ様でした。まずはひと山越えましたね。

さて、次は面接試験です。

面接試験まで2週間足らず。ですが、この2週間の使い方が大変重要です。

まず、大事なことは論述試験のことを忘れるということです。

前回の試験でも、論述試験に失敗したと思ってそのことが気になり、面接試験への意欲が減退してしまったという方がいらっしゃいました。

そして、面接試験が終わり、届いた試験結果は、
論述試験は合格点を超えていたにもかかわらず、面接試験は不合格点で、合計でも合格点に達していませんでした。

その方には、頭を切り替えて面接試験に臨むようお話をさせて頂いたのですが・・・、ご自身が経験した論述試験のインパクトが強く、「論述試験に失敗した」という”思い込み”が大変強かったようです。

2つの試験機関の合格率調整?のために、論述試験にゲタをはかせたとのウワサもあるようですが、試験の評価は相対的なものであり、答はひつでは無いという論述試験の実態を推測してみると、悲観的な”思い込み”だけは避けていただければと思います。


次に大事なことは、基本を整理しておくことです。

基本中の基本は「傾聴」です。「傾聴の本質」の理解をもう一度やっておいてください。

直前になると、ああしてこうしてと、流れや言い回しをレビューしたくなりますが、それは今迄のステップです。試験前2週間足らずとなった今、むしろ、それらを忘れることの方が大事です。

矛盾した印象を持たれるかもしれませんが、面談・面接は形があるようで、ありません。答があるようで、ない。そんな世界です。

従って、相談者のお話が全てです。相談者のお話から広がる主観的な世界が理解出来なければ、どんな理論も通用しません。

「自発性」という言葉がある様に、技法の本質が理解出来たら、その技法を忘れる、つまり、超える、あるいは「技法に頼らない」(技法に縛られない)ことがとっても大切です。

受講生をご支援させていただいて、もう一段上のレベルに行くためのハードルがこの課題です。

技法を乗り越えお話に集中して傾聴できるか、あるいは更に技法を追い求めていくか、前者と後者でその後の成長に差が出てくるような気がします。


もうひとつ大事なのは、「口頭試問」対策です。

口頭試問は今迄のCDA試験と殆ど変らない質問(JCDA)が今回も予測されますので、しっかり整理しておいてください。

ポイントは、来談目的、主訴、問題の関係(JCDA)です。これらの違いが理解できていないと、折角面接が上手くいっても減点される心配があります。

これらの把握は「傾聴」が基礎になりますので、そういった意味からも残された時間で、基礎を整理しておいてください。基礎さえ身についていれば、どんなお話になっても必ず理解することができます。

『テキスト』をお持ちの方は、読みっぱなしにせず、何度も読み返してください。これからの時間で、更に最低でも5回は読み込んで頂ければと思います。

また、面接試験までの2週間足らずをどうやって過ごそうかと思われている方は是非、『テキスト』を手にとって頂き、基礎の整理にお役立ていただければと思います。

質問しちゃいけない?

「質問しちゃいけないんですか?」
「そんなことはありません。」

よく、こんなやり取りがあります。
ですが、「質問しないでやってみましょう。」と言うことはあります。


紛らわしいでしょう。ですが、「質問しないで」ということは時々あるんですよ。それは、その方の質問が傾聴の障害になっているように感じられる場合です。

まだ本格的に面談手法を学ばれていない方に多いようですが、話を進める為に質問する。質問したのにその答が返ってきてもそれを聴かないで次の質問を考えている。相談者が答え終わってもその返答には触れず、次の質問をする。

相談者は何のために答えているのか分からなくなってくる、何のために相談しに来たのかと疑問に思えてくる。だんだん嫌になってくる。相談者の顔がこわばり、返答が短くなってくる。

焦る、そして益々質問を考える時間が長くなる。かくて、面談は終わり、後日、不合格通知が来る。

眼に見えています。ですが、あなたの質問はダメですよ、こういう質問をしてくださいという訳にはいかない。画一的にフレーズだけを覚えても、きっと次のフレーズを思い出す努力をするだけで終わってしまいそうです。

問題はお話を聴くことが出来ていない、つまり傾聴が出来ていないという基本にあります。

基本が分かっていないから不安になる。だからお話だけを続けさせることが目的となる。内側にあるのは「恐怖」かもしれません。沈黙に対する「不安」であり、沈黙されることによって自分自身の存在が否定されるという「恐怖」。

  この「不安」や「恐怖」は防衛本能を呼び覚まし、「私は仕事でいろいろ
  質問してきたので」といったお話につながります。「質問することが仕事
  だった職業人」という自己概念ですね。

ですが、こういったことは私にもありますし、誰にでも少なからずあることです。それが人間です。ですから、そのこと自体を問題にするのではなく、傾聴が出来ていないという点に焦点を当てなければいけません。

もうお分かりかと思いますが、
「質問」自体が悪いのではなく、お話を聴かずに「質問を”考える”」ことが問題なんですね。

CIMG7213冷静に考えてみると、話が途切れ、自分が何も出来なくなるのが怖い訳ですから、その恐怖を取り除くことを考えれば良い訳です。

つまり、質問の代わりになるものが見つかれば良いことになります。

そこで、「相談者の話」を「正確に伝え返してみましょう。」と提案します。その他は何もしなくていいから、相談者が使った言葉を正確に返してみてください。それだけで結構ですと。

そうすると、質問を考えるストレスから解放されますので、だんだんお話が聴けるようになってきます。言葉を正確に返さなければいけませんので、お話に集中できる。集中できればお話のストーリーが見えて来ます。返す言葉に非言語も乗ってくるなど好循環が生まれてきます。

こうしてやっとスタートラインに立つことができ、ここから本格的に面談手法を身につけていくことになります。ですから、最低でも4回のロープレを拝見させて頂きたいと皆様には申し上げています。

以上、われわれのご支援の一例ですが、なかなか的確な質問をするのは難しいものですね。


質問はとても重要な手法です。的確な質問が出来れば中級者だと言ってもいいでしょう。それだけに、何の基礎もできていない初心者が質問を乱発すると、とても危険です。まずは、基本の「傾聴」を理解し、伝え返しを習得し、面談の構造が見えてきたところで、質問を活用する位の余裕がほしいところです。

相談者のお話を集中して聴くことができれば、「質問は”浮かんで”きます。決して、”考え出す”ものではありません。」このへんが中級たる所以ですので、しっかり基礎を大事にしてください。

質問は、相談者が話されたテーマについて行うことが基本であり、それが「言語的追跡」です。ですから、お話を聴かないと質問が浮かばないのは当たり前ですね。どうかこの順序をしっかり押さえておいてください。

(ホームページ)
キャリコン実践研究会

やっぱり「傾聴」ですね。

やっぱり、「傾聴が大事」というお話を少し。

「傾聴」は大事ですね。キャリアコンサルタントを目指す方であれば誰しもそう思いますよね。

ところが、評価を受けてみると「傾聴が出来ていない」と言われる。自分では「出来ている」と思っていても、「出来ていない」と言われる。

一体、「傾聴」って何なんでしょうね。???

きっと、「イメージした傾聴」と「真の傾聴」は違うんでしょうね。通学コースに行っても、「ハイ、これが傾聴です。」ってなかなか納得がいく説明は得られなかったようような気がします。

ん~、ちょっと違いますかね。「傾聴とは」という説明はあるけど、どうやったらいいかの具体的な説明が無い、と言った方がいいのかもしれません。

だから、自分なりの”やり方”で、自分は傾聴が出来ていると判断してしまう。そして、「どうしたらいいかが分からない」ということに気づけない。結果として、何度も過ちを繰り返してしまい、挙句の果てに受験を諦めてしまうことだってある。

「支援の基本スタンス」は「傾聴」です。ですから、論述試験でも面接試験でも「傾聴できているか」は大きな評価基準になっています。これは、キャリア・コンサルティング協議会でも、技能士検定でも同じです。

第1回の試験は「方策」寄りになるのではとも思いましたが、実際には「傾聴重視」の試験に変わりはありませんでした。

IMG_0612それにしても・・・、傾聴、傾聴と言うけれど、一体何を聴けばいいんでしょうね???

最初の課題は「傾聴」でした。

そこで、無条件の肯定的配慮や共感的理解、マイクロカウンセリングなどを徹底的に分析してみました。

細かく分解してみると、やっと見えて来たものがあります。そこをどう伝えるか、受験生のご支援を体験しながら、われわれなりにノウハウとして積み上げてきました。

そこで改めて思うのは、「『傾聴』を身に付けるには理論的理解と訓練が必要だ」ということです。

例えば、傾聴とは人に寄り添ってお話を聴くことだと言ったとしても、「人に寄り添うやり方」がその人なりの考えに基づいたやり方であったらほとんど通用しません。それだったら国家資格なんて意味がありませんし、そういった相談好きな方はたくさんいらっしゃいます。

国家資格キャリアコンサルタントはプロです。世界で認められたキャリア理論やカウンセリング理論をしっかり身に付けた専門家でなければいけません。その一環としての「傾聴」が求められています。

こうしたことから、しっかりした理論を背景にした「真の傾聴」を是非、身につけて頂きたいと思います。そして、それが目指すキャリコンへの道だと思います。

 ※「理論」というのは、普通思いつかないことで大切なことに気づいたから
   ”理論”になったんですね。言い方を変えれば、普段やらないことでもあ
   るので、理論として周知した。ここに学ぶ意味があります。勿論、理論
   はいくつも有りますし、最近は折衷主義と言っていくつかの理論を併行
   活用するのが主流です。

われわれがはじめてロープレを拝見し、「良く出来ています。」と言える方はほとんど居ません。それは、ご本人が悪いのではなく、理論に基づいた正しい「傾聴」を教えてもらえなかった、その機会が無かった、学んでこなかったということだと思います。

われわれの理解もまだ途上で、学ぶ点は尽きません。ですが、一緒に学ぶという観点からキャリコン試験合格を目指した支援は出来ると思っています。

また、「真の傾聴」を身に付けることによって、面談が見違えるようになります。

折角、プランをお持ちになってキャリコンにチャレンジしたいと意思決定されたのですから、素質十分です。訓練次第で必ず合格にたどり着けると思います。

キャリアコンサルティングの基礎・基本は「傾聴」にありますので、なかなか進歩が感じられないと思うならば、「傾聴」に立ち戻ってみてください。そして、「真の傾聴」を学び直してください。きっと光が見えてくると思います。


キャリコン実践研究会」では、「傾聴」の重要性を再認識し、『傾聴基礎講座』を復活させました。講座では、緊張対策や面接試験で重要な面談の入り方、具体的な伝え返しなども取り上げます。

残った日程は「11月6日(土)12:05~13:35」となり、お席も少なくなってきましたが、ご都合のよろしい方は是非ご受講ください。尚、ご受講には「テキスト」(PDF86頁)のお申込が必要になりますが、傾聴の理論面をカバーする上で必須事項満載ですので、両輪と考えていただければ幸いです。

第一回面接試験を終えて

第一回キャリアコンサルタント試験/面接試験(JCDA)、お疲れ様でした。

論述試験の様な衝撃は無かったようですね。(良かった、良かった!) 

変わったところと言えば、時間が5分長くなって、録音されるようになったこと位でしょうか。

”相談ごと”も従来のCDAと同じような感じですね。また、口頭試問の設問も殆ど変わらなかったようです。

論述試験のところでも書きましたが、JCDAとしては、従来通り「自己探索、自己概念」が中核ですね。確かにCDA資格と同等とのことですから変えようがないと考える方がむしろ自然なのかもしれません。

例えば、来談目的があって、お話を聴き進める内に、裏に隠れた「主訴」が見えてくる。技能士試験などでは、来談目的と主訴がほぼ一体になった事例が多かったので、この点が大きな違いであり、CDA試験の特徴です。

しかし、一方で、論述と面接は表裏一体ということを考えると、プラス5分の意味を、もう少し考えてみる必要がありそうです。

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そのキーポイントは、やはり論述試験の設問2にあったのではなかいかと思います。

設問1が相応しいか相応しくないかを問う問題。設問2も事例ⅠとⅡで相応しい方と相応しくない方の違いを問われたと思われた方が多かったようですが、形を変えて同様の内容を問う設問が出されるとは考えにくい。

そこはやはり厚生労働省で主導するキャリアカウンセリングの「キャリア形成の6ステップ」が背景にあるのではないかと思わせます。

6つのステップの中で重要なのは、「①自己理解」と「②仕事理解」ですから、面接の中でこれが出来たかが振り返りどころでしょうね。

もう少し具体的に言うと、仕事のこと(必要に応じて前の仕事、今の仕事、これからやろうとする仕事)について聴けたか、そして選択に迷っている心情について聴き、共感することができたかということですね。

第一回試験とのことでいろいろ悩み、試行錯誤しながら対策を進めてきましたが、JCDAで言うと、従来の路線を大事にし、国の施策を配慮しながら、延長された5分を活用できる事例設定にしたということでしょうか。

CDAの特徴を理解し、身に付けるにはしっかりした勉強が必要ですが、ここが出来ることで他の資格保有者には無い宝物を得ることができます。実践力がつき、技能士検定への取り組みもし易くなります。

試験が終わり、後悔が募ってくる方も多いことでしょう。その場合、頭の中は100点を基準にしていますから当然ですね。でも合格基準は60%です。と言うことは、合格者にも反省点は必ずあるということになります。

合格発表までの期間が本当の振り返り期間になりますので大事にしてください。そして、その振り返りを日常のものにできたら、この試験にチャレンジしたもう一つの意味が見えてくるのではないかと思います。

〔キャリア形成の6ステップ〕
①自己理解→②仕事理解→③啓発的経験→④キャリア選択に係る意思決定→⑤方策の実行→⑥新たな仕事への適応
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