キャリアコンサルタント Days of Life

キャリコン実践研究会

面接試験

「自然さ」が大事

年が明ければ、すぐに国家資格キャリアコンサルタント試験の合格発表。技能士2級の面接試験も始まります。

最近、多くの受講生と接していて、課題だなあと思うことは「自然さ」ですね。

素直にお話を聴いて、先入観や偏見、評価に捕われず、そのまま受け入れ、共感とともに、冷静に状況を見極め、半歩先を考える。

簡単に言ってしまえばこういうことで、考えてみれば普通の会話なのですが、これがなかなか出来ない。不思議というか、面談の難しさでもあります。

何が難しいのかと改めて考えてみると、こうなるはずだ、こういうはずだ、と仮説を立てるまではいいのですが、仮説でなく、それが前提となって話を進めてしまう、こういう点にあるのではないかと思います。

プロは、仮説(は仮説としてニュートラルなゾーン)に留まることができます。

では、どうして仮説前提の面談になってしまうのでしょう?

いろいろ考えてみるのですが、乱暴に言ってしまえば受験勉強のやり過ぎ?ではないかと思います。

試験だから、採点基準があって、〇〇しないとダメ、△△について質問しないと、あるいは、こうしてああして・・・、かくて面談は機械的となり、「自然さ」から遠く離れたものになってしまいます。(ん~)

2級試験の場合、前半でこの「自然さ」をベースにした傾聴が出来ないと、お話の本筋、つまり相談事を正確に把握することが出来ず、後半の「目標」設定が曖昧になってしまいます。目標設定が曖昧だと「方策」も相談者にとっては受け入れにくいものに・・・。

また、「目標」を先にいくつか用意していて、面談後半でそれを引用しようとする傾向も見られます。ネタをいくつか持っていないと不安ということかもしれませんが、ネタに”当てはめよう”という意図が強いと、機械的になってしまいます。

本来は、素直にお話を聴くことが出来、主訴を理解できたら、自然に「目標」は見えてくるので、面談はシンプルになってくるはずなんですがね。試験が迫ってくると不安が大きくなってくるので、ついつい武器をたくさん用意したくなるのでしょう。受験生心理としてはよく分かります。

ですが、年が明けたら、今までの準備、試験対策は忘れ、自然にお話を聴くことに重点を移してはどうでしょうか。

うるさくルールを主張する勉強会があったら避けましょう。自分を信じて、ご賛同いただける分だけ取り入れてください。(勿論、基礎・基本が出来てない方はその点の確認から始めてください)

画一化された機械的な面談ほど評価を落とす面談はありません。プロとしての試験官の眼はこうしたことを見逃さないでしょう。

試験官に評価していただける面談は、血の通った、温かい、相談者の立場に立った面談です。それは、決して難しいものではなく、普段通り誠意を持って人に接しているご自身のコミュニケーションスタイル=「自然な」会話だと思います。

「自然な」会話が出来たとき、初めて主訴が分かり、問題や目標・方策が見えてきます。この基礎、基本をしっかり押さえてください。


2級試験の事前配布される「ロールプレイケース内容」の使い方は、慎重にした方がいいですね。

まるで、先入観製造装置と思えるくらい魅力ある情報が載っています。読み込み過ぎは禁物。ストーリーに溺れないようにしてください。
まさに、仮説に留まれるかが試されるような気がします。

(ご参考)
キャリコン実践研究会ホームページ
理論講座のお申込」:2月3日 (日)12:30~14:00
テキスト・サブテキストのお申込
*『テキスト』(理論講座で使用)はキャリアコンサルタント試験(JCDA、CC協議会)向ですが、技能士2級試験の基礎・基本学習用としても有効です。

邪魔をしない?

資格取得を離れて、個人的に「ミニ講座」を開催していますが、その中でもワークを行うことがあります。

私自身も受講生と一緒になってワークに入りますが、先日、対話をやっていて、改めて傾聴の力を感じることができました。

まさに、「安心できる場」があるならば、ひとは第三者の力を借りて、「自己理解・自己成長」が進む、という実感です。

詳しい説明は省きますが、端的に言えば、「いかにお話の邪魔をしないか」が傾聴の基本になるかと思います。

ですが、資格取得、試験合格となると、「何かをしなければいけない」と考えてしまいます。そして、何をしたらいいのかを一生懸命勉強し、試すことになります。

冷静に考えると、「邪魔をしないでとにかく話を聴いてほしい、その上で相談に乗ってほしい」相談者と、「何かをしたい」キャリコンでは、求めるものが違いますので、当然のことながら上手くいかない危険性があります。

では、「邪魔をしない」とはどういうことなのか。また、これに近い言葉で「何もしなくていい」とはどういうことなのかを考えてみたいと思います。


一時期、自己啓発セミナーというのがブームになりました(今でもあるのかもしれませんが・・・)。ある状況に追い込み、行動を迫ることによって成果を得ようとします。

勿論、そのことが切っ掛けになって良い結果を生んだ方も居たかと思いますが、多くはブームで終わってしまったようです。

その原因は、ある条件を与えて、仕向けた ことにあったのではないかと思います。こうしたことを考えると、現状から隔離して、つまり条件付けして、出てきた行動は、条件が外れたら行動が途絶えてしまうという点に着目する必要がありそうですね。

従って、行動を起こし、継続的な成長を志向するキャリアコンサルティングにおいては、まず現状を「受け入れる」ことから始めなければいけないという基本に帰着します。

相談者にとって、苦しんでいるのは「現状」ですから、現状から目を離しては成長につながりませんね。「現状」を良く聴き、「悩むのも無理はありませんね」「苦しむことは恥ずかしいことではありませんよ」と受け入れる、「OK」を出してあげることが大事です。

ここで、支援者(=キャリコン)から「OK」を出してもらい、自分でもそのように思えて初めて、次の一歩を自ら踏み出せると思うのですが、いかがでしょうか。


この様に見て来ると、面談で大切なのはまず「受容すること」。これは信頼関係構築の第一ステップです。「受容」というと「スゴイですね」「リッパですね」とやってしまうことがありますが、これは「受容」ではありません。「評価」です。「評価」は相談者の心情との乖離を生む危険性がありますので、インテークでは特に注意が必要です。

この「真の受容」「評価しない態度」こそが「邪魔をしない」ポイントではないかと思います。また、受け入れるだけで、質問等で仕向けることをしない状況は、あたかも「何もしない」ように見えるのかもしれません。(この様に大事なことはとてもシンプルです。)


勉強が進んでくると、キャリコン自身の自己効力感から何かをしたくなることは分かりますが、それが逆効果になっていることが多くの受講生を見てきて感じることです。

勉強が進んだ方こそ、一歩引いて「受容」を実践してみてください。真のプロのカウンセリングを見ていると目立たない。これこそ相談者中心の姿勢ではないかと思います。

(ご参考)
キャリコン実践研究会』ホームページ
まずは、当会の『テキスト』をお手にとってください。

さて、第8回面接試験ですね。

論述試験、いかがでしたでしょうか?

両団体とも従来通りの出題形式で、まずは一安心でしたね。(学科試験の方が気になる方もいらっしゃるかもしれません。) 特にJCDAでは、指定語句5つの内3つが既出でしたから、当会の論述対策で準備された方は自信を持って解答出来たのではないかと思います。

まあ、第8回の分析は「論述対策サブテキスト」で行うとして、気になるのは直前に迫った「面接試験」です。

特にJCDAで受験の方は、もう直前ですから、気が気ではないですね。

そこで、毎回、キャリコン実践研究会では受講生の方に「応援メッセージ『受験の心得』」を配信(協議会で受験の方には来週配信)しています。かなり長文になりますが、当日の心構えから緊張感解消法、そして面談の流れ等最終チェック項目を掲載しています。

残念ながら当会受験生限定の配信となりますが、お手元にある方は是非ご活用ください。(試験会場までお持ち頂く方が殆どです。)

全体的なお話をするとすれば、前日はしっかり寝ること。

当日は、基本事項(=『受験の心得』)を押さえた上で、あれこれカウンセリングやコンサルティングを無理にやろうとせず、頭を空っぽにして自然体でお話を聴くこと。これが一番大事だと思います。

会場の独特な雰囲気もありますので、つい力が入ったり、上手くやろうとしたりする傾向になりがちですが、今持っている実力の範囲でしか出来ません。

「自分自身で居ること」、それが一番大事だと思います。

引き出す?

ご受講された方と振り返りを行っていますと、時々「お気持ちを引き出すことが出来なかった」といったお話が出てくることがあります。

「引き出す」? ん・・・、われわれとしてはとても違和感を感じます。相談者を主体と考えるカウンセリング(やコンサルティング)において、果たして「気持ちを引き出す」ということがあり得るのでしょうか? ましてやインテーク面談です。

もし、あなたが、いくら相談した相手だからと言って、気持ちを引き出そうとされたら・・・、意識するしないは別にして、何らかの「抵抗」を感じるのではないかと思います。

この「気持ちを引き出す」という姿勢は、面談の進め方にも大きく影響します。

「まだまだ気持ちが出ていない」(=キャリコン自身の判断基準から来る考え)、だから気持ちを引き出さなければいけない、その為には何を質問すればいいんだろう・・・という意識が強くなって、相談者の本音をありのままに聴こうという姿勢、つまり「傾聴」が出来にくくなってしまいます。

これは、受容、共感とは対極に位置する姿勢です。

以前、気持ちや感情は引き出すものではなく、感じるものだ、といったことを書きましたが、別な言い方をすると、「気持ちは引き出すものではなく、明確にするものだ」とも言えるかと思います。

明確にするとは、まずお気持ちをあるがままに正確に反映することが前提になります。受容し、共感する姿勢ですね。ここに力点を置くことによってのみ、相談者を主体とした展開が実現出来るのではないかと思います。そして、試験官はそこを見ているのだと思います。

この様に、ちょっとしたことで面談全体の展開に影響を与えてしまうのは、とても怖いことですね。

やはり、基礎・基本をしっかり理解し、その信念のもとに相談者に向き合うことがとても大切なんだと改めて思います。この点は、キャリアコンサルタント試験のみならず、技能士2級試験についても同じです。

(ご参考)
(第8回用「テキスト・サブテキスト」のお申込)
キャリアコンサルタント試験、技能士試験2級対応。基礎・基本をまとめた実技試験対策テキストです。

ロープレに理論は必要?

どうやったらロープレが上手くなるのでしょう?

受験生共通のテーマです。(本当は、受験生に限らず、ですが。)

どうしてテーマに上がるかというと、やはり勉強し難い、教えにくいということが挙げられると思います。例えば、やって見せるといっても、その通り真似しても上手くいかないし、第一相談者と言う生身のひとが相手ですからいろいろ違った展開になってしまう。

こうしたことから「経験を積んで」「ロープレ何10回」などと言われたりするのかもしれません。また、厚労省の能力要件においても資格取得段階では「スタートに立てるレベル」としているのもそのせいかと思われます。

また学び難さという点においても「理論」をそのままロープレに活かそうとしてもなかなか上手くいかない。

キャリア理論やカウンセリング理論、そして心理学。それぞれ立派な理論がたくさんありますが、キャリコン試験のロープレに活かすには距離が有り過ぎるような感じです。

では、ロープレにおいて理論は必要ないのでしょうか?

いえいえ、そうは思いません。

理論とロープレ試験の間を埋めることが出来たら、きっと理論は強い味方になってくれる筈です。ですが、その距離を埋めるサポーターはなかなか現れない。受験時代の悩みでもありました。

そこで、受験対策として試行錯誤しながらサポーターになれるようにと作ったのがキャリコン実践研究会の『理論講座』で使う『テキスト』です。

毎回改訂を重ね、現状のキャリコン試験対策に足る内容になっていると考えています。

例えば、「傾聴」。傾聴の本はたくさん出ていて「傾聴とは何か」は書かれていますが、傾聴とは「こうする」ことで、それはこういう理論のこういう点を基礎にしているからですよ、と説明されているものはなかなか見つからない。

そこを補っているのがこの『テキスト』ですので、お読み頂いた方からは「頭の中が整理された」「なぜこうしなければいけないのか分かった」「全く逆のことをやっていたことに気づいた」等のお声を頂いております。

現状ではA4判で80頁を超えていますので、いろいろな角度から書き過ぎてしまった感もありますが、選択は読者にお任せしようと思っています。

また、こうした背景の理論をしっかりご説明した上で、個々のロープレを拝見し、その方固有の課題を明確にしつつご支援させて頂いておりますので、指導というよりもご提案という感じでご意見を伺いながらコメントしています。

理論講座』は少人数でご参加の皆様のご様子を拝見しながら講義を進めていますので、可能な限り『理論講座』にご参加いただければと思います。

遠隔地の方など講座への参加が難しい方もいらっしゃるかと思いますが、『テキスト・サブテキスト』だけでもお手に取って頂ければ幸いです。

キャリコン実践研究会のHP)
https://www.cconsupport.com/

(第8回用「理論講座」)
4月15日(日)12:05~13:35
http://www.kokuchpro.com/event/4a1917670db19d2e460376d6e74b9fbb/
キャリコン試験対策の「軸」をご紹介しています。

(第8回用「テキスト・サブテキスト」)
http://www.kokuchpro.com/event/cdc845b2b9258092352b4bce2e82e5e5/
理論講座に参加できない方に、使用テキスト等をご提供致します。

(第8回用「傾聴模擬講座」)
5月13日(日)12:05~13:35
http://www.kokuchpro.com/event/4b0ee5553fe7629edae149c5e7e84e56/
理論講座かテキストをお求め頂いた方は、是非「傾聴模擬講座」にご参加ください。「伝え返し」のちょっとした訓練を行うことによって「ロープレ」が見違えるように変わってきます。

(その他講座)
上記、HPにアクセスしてください。
論述対策講座、口頭試問対策講座、ロープレ対策講座(1to1、個別)など個別的対策に必要な講座をご用意しています。

これを機会に一緒に勉強できることを楽しみにしています。
是非一度、「キャリコン実践研究会のHP」をご訪問ください。

第7回面接試験に向けて(2/2)

協議会の面接試験が終わりましたので、今週末はJCDAの面接試験ですね。

JCDAの試験でも、協議会と同じで、最初に注意することは「信頼関係の構築」です。「第7回面接試験に向けて(1)」でも触れましたが、相談者に丁寧に対応し、受け止めることが大事です。

よくカウンセリングでは、「何を悩んでいるのかではなく、どうしてそのことを悩んでいるか」を聴き取ることが大事だと言われます。

ここで、「何を」にのみ着目すると、JCDAが嫌う事柄中心の問題解決志向に陥ってしまう危険性があります。

そうではなくて、「どうして」に着目してみると、まず「何を」を正確に、あるがままに、無条件で受け取る必要があります。そうすることで相談者と同じスタートラインに立つことが出来ます。ここが、「第7回面接試験に向けて(1)」でも触れた重要性です。

面接試験では、相談者から説明された状況・事柄について反論してはいけませんよ。どんなにつまらないことだと思っても、相談者にとっては「重大事」です。そこに相談者固有の「意味」があるんですね。この「意味」が「どうしてそのことを悩んでいるのか」の答になります。

この部分はご自身の価値観との戦いになりますので、日頃のロープレ練習がものを言うことになりますが、もう試験直前ですので、とりあえず無条件で受け入れることを強く意識して試験に臨んでください

さて、JCDAではこの後の展開が協議会と違ってきます。上述の「相談者固有の意味」は「考えや価値観」に現れます。それが「自己概念」につながったりしているわけですね。

「考え・価値観」が妥当なものであればいいのですが、認知の歪みに近いものであった場合には「問題」ということになります。ですが、「問題」は隠れたもので、相談者自身は気付いていないものです。ですから、キャリコンが「見立て」ます。そのヒントになるのが「感情」です。従って「感情」を言い換えたりすることは厳禁です。そのまま無条件で受け取り、「反映」することが求められます。

さて、「考えや価値観」は相談者の経験から作り上げられてきますので、JCDAでは「経験」を重んじます。「経験代謝」の考えなどはその典型ですね。ですから、「この考えや価値観はどんな経験から作られてきたんだろう」という視点を持つといいでしょう。

現状を確認でき、面接中盤になってきたら、是非「経験」に着目してください。きっと新たな展開が見えてくると思います。

試験直前ですので、あまり難しいことを考えず、まずは頭を空っぽにして「現状」を無条件に受容すること、そして現状が正確に把握出来、考え・価値観が見えてきたら、「経験」を伺ってみる。そんな視点を持つといいのではなかと思います。

(ご参考)
キャリコン実践研究会ホームページ
各種講座のご案内をしています。基礎から応用まで系統立てた学習プログラムをご用意していますので、一度ご覧ください。

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当講座で使用するテキストやサブテキストを有償提供しています。

第7回面接試験に向けて(1/2)

論述試験、終わりましたね。如何でしたか。

出題形式としては従来通りでしたので、しっかり準備された方は自信を持って解答出来たのではないかと思います。一方、どこかで考え込んでしまうと、限られた時間の中で苦しい解答作成を強いられた方もいらっしゃったかもしれません。

さて、論述試験は終わりましたので、合格点60点は取れたと考え、頭を切り替えましょう。まずは、キャリアコンサルティング協議会の面接試験が今週末に迫っています。

最初に心掛けなければいけないことは「信頼関係の構築」です。よくぞご相談に来て頂けましたと、丁寧に、そして尊敬の気持ちを込めてお話をお伺いすることです。

これが出来れば、相談者が自らのペースでお話出来ますので、いろいろ状況が見えてくる筈です。

そこで、注意することは出てきた状況について「評価しない」ことです。良し悪しの判断をしない。在るがままに無条件で受け入れることがポイントです。どうですか?できますか? この重要性を是非、理解してください。

この重要性とは、無条件の受容ができれば、「評価は相談者自身が行ってくれる」という点にあります。

つまり、①人と話すのが苦手、②他の会社で通用するのか分からない、③転職となるとどう動いていいか分からない、などの発言ですね。こうしたことを聴き取っていくことがとても大事です。そうすれば、「真の問題」が見えてきますし、「目標」や「方策」の提案がやり易くなってきます。

最初のお話を評価してしまい、なんでそんなことを悩んでいるの?我慢が足りないな、などと解釈してしまったら・・・、必ず相談者に伝わってしまい、抵抗を受けます。そうなってしまうと、お話は進みませんので効果的な面接とはなりません。

また、ご自身で評価するからこそ、その点を出発点とする目標や方策の提案を受け入れ易くなるんですね。

こうした点を改めて確認してみると、キャリコンの最初の役割は、何かを引き出し、解決策を提示することではなく、相談者を尊重し、お話を受け入れ、自由に自分を語っていただく場を提供することなのではないかと思います。

キャリコン試験はこの基礎・基本を観る試験だと思われますので、この点がしっかりできれば合格ラインが見えてくるのではないでしょうか。

もう試験直前ですから、多くを望まず、睡眠をしっかり取り、心構えだけを整理しておいてください。また、口頭試問も大事な判定ポイントですから明確に答えられるよう最終チェックしておきましょう。

従来の傾向からみますと、キャリアコンサルティング協議会の試験は、お話を素直に受け取り、状況を確認する。そして、目標提案に当たっては、内容を限定せず、方向性を探るというニュアンスで「さまざまな可能性」を残しておくことにポイントがあるのではないかと思います。

(ご参考)
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受験レベルの「感情の反映」

「感情」についての対応を整理しておきたいと思います。

「感情」が出てきたら関わっていく、つまり、「感情の反映」(reflection of feeling)ですね。これは誰でも分かっている。とは言うものの、いざ「感情の反映」をやろうとすると上手くいかないこともあるのではないかと思います。

まず、「感情」は意識ではなく「感覚」であるということですね。従って、自分の感情を言葉で説明するのは結構難しい。怒り、悲しみといった強い感情であればまだしも複雑な感情になってくると、いろいろな感情が湧いてきて混乱することさえあります。

無理に説明しようとすると頭で考える、つまり理論的に既成概念の中で考え出すことになりますので、ますます「感覚」から離れていってしまう。従って、「感情を引き出す」ことはあまり推奨しません。

ですが、理論書によっては「感情を引き出す」と書いてあるものも見受けられますので、ややこしいですね。しかし、よく読んでみると、いろいろ条件がついている。控えめに、声の調子を工夫して、一呼吸置いてから、短く、シンプルに、最も強い感情に対してのみ・・・。勿論、翻訳上の問題もあるかと思いますが、どうやら注意して使わないと大変危険だという点は間違いなさそうです。

カウンセリングなど心理臨床に近い分野では、「話の内容よりも、”どうして”そのことを相談に来ているのか」に着目すると言われます。”どうして”とは要するに「執着」、こだわりですね。あることにこだわっているから感覚としての「感情」が生まれる。その背景には「執着」(考え・価値観・意味等)があり、行動を規制している訳ですから、「感情」はその「執着」にたどりつく大切なヒントになるわけです。(JCDAでは感情に関連して主訴の把握を重視しています。)

従って、「感情」を正確に把握しないと、間違った問題提起、問題解決を引き起こし、ミスリードしてしまう。こうしたことからロジャーズ始め多くの理論家が「感情の反映」の重要性を強調してきました。

この理解に立ってみると、「感情の反映」というのは単なる手法ではなく、面談の流れに沿って行う基本的なスタンス(≒傾聴)なのではないかと私は思っています。お話の内容を聴きながら、同時に相談者の心理状態もモニターしていく。内容/事柄や言葉だけに着目していると、人間心理の複雑性、両価性は理解しにくくなります。従って、お話を聴き、時折「感情の反映」としての伝え返しを行いながら自己理解の支援をしていくというのが本来の面談だと思います。


さて、これほど偉大な?「感情の反映」ですので、キャリコン試験でも必須、と考えるのは当然ですね。その典型が、
どんなお気持ちですか? どんな感じですか?
~という感じに見えましたが、いかがですか?
という質問です。

確かに、こうした表現が有効である場合もあります。しかし、状況や場の雰囲気を理解し、信頼関係が構築できた段階でないと、お話の流れを急にせき止めてしまいます。

そこで、当会では、最初は「相談者が使った言葉の非言語表現を加味した正確な伝え返し」から始めることを推奨しています。こうした方が安全であり、効果的だと思います。

正確な伝え返しが出来てくると、状況が理解出来てきます。最初の5分でやるのはお話の流れに沿った正確な状況把握です。状況を把握しながら、言語、非言語を通じて感情をモニターし、相談者の「感覚feeling」を感じ取ります。

そして、相談者によって感情が言語化されたら、つまり「感情を表す言葉」が出てきたらそれを正確に伝え返します。『感情の反映』とは広くは「繰り返し」と「言い直し」のことですから、まず最初の段階では「繰り返し」を行うということです。(※「言い直し」の部分は、モニターのフィードバックであり、核心部分ですので上級スキルです。受験生レベルでは負荷が大きく、基礎、基本に注力した方が賢明だと思いますので、割愛します。)

これさえできれば「感情にかかわる」ことが出来ていることになりますので、無理に「お気持ちは?」などと訊く必要はありません。

「お気持ちは?」とは、お気持ちが分からないので教えて下さい、ということですし、前述の通り、気持ちの整理がつかない段階では頭で考えさせてしまいます。「お気持ち」は状況についてのお話を通じて、次第に整理がついてくるものです。従って、「急がせない」という意味からも試験時間=最初の15分の中ではそうした場面にはなかなかならないのではないかと思います。

心理臨床などでは、とても悲しい気持ちなのに状況を淡々とお話されるケースがあります。淡々と、淡々と・・・。話し終わり、大きなため息・・・。そんな時、そっと「どんな、お気持ちですか・・・?」なら、効果的かと思いますが、キャリコン試験のケースでは考えにくいことですね。受験生には「場面に相応しい応答」という視点を是非持って頂きたいと思います。

また、「~と感じますが、いかがですか?」も最初の段階からやると、話の方向性を決定づけてしまい誘導にもなり兼ねませんので注意してください。


信頼関係の構築、感情の反映まではJCDA、協議会共通のアプローチです。キャリアコンサルタントとして正しく、状況及び感情にかかわってください。最初の段階から、安易に、「お気持ちは?」「~と見えますがいかがですか?」は危険な場合があります。

感情へのかかわりができたら、JCDA、協議会でアプローチが違ってきますので、『テキスト』等で確認しておいてください。

(ご参考)
キャリコン実践研究会』(ホームページ)
実技試験対策『テキスト』のお申込み
テキストと同時に「サブテキスト」(傾聴/論述/口頭試問)もお申込できます。論述対策には『過去問分析』もありますが、これらのお申込には『テキスト』のお申込が前提となっております。詳しくはホームページをご覧ください。

話さない相談者

第5回試験結果が発表になりました。合格率からみると、学科試験が一番難しいということになりますね。

結果が発表され、悲喜こもごもかと思います。合格された方、不合格となった方、当会にも続々ご連絡が入っていますが、いづれにしてもこの機会に是非、ご自身にとっての「意味」を考えていただければと思います。

さて、もうひとつ大事なことは、本試験の振り返り、分析をしっかり行うことです。やりっぱなしにしてはいけませんよ。辛く、思い出したくもないこともあるかもしれませんが、振り返り、分析し、意味につなげてください。未消化のままにしておくと、トラウマになってしまうかもしれません。ここががんばりどころです。

辛い記憶の中には「話さない相談者」も入るかもしれませんね。どうして話さなかったのか、その分析が重要ですが、心配なのは「今後」です。

「今後」とは、「話さない相談者対策をしなければ!」と考えてしまうことです。

その結果、仲間との勉強会で一所懸命「話さない」相談者役をする。キャリコン役となったった場合にはとにかく「話させよう」と質問を続ける。果たして相談者の心情は・・・。

まあ、極端な例ですが、この構造は、「話すことが少なかった」という現象に着目し、話させることさえできれば合格できるという誤った認識につながってしまうということです。かくて、本質が見えなくなり、更に迷路に入り込んでしまうかもしれません。

当キャリコン実践研究会では、無理に「話さない相談者」を演じることはありません。まずは、面談に応じて自然にお話を展開するようにしていきます。そうした、基本をまずしっかり押さえて頂きます。

そうした基本が身に付いていれば、仮に「話さない相談者」にめぐり会っても、相談者に沿った応答ができるようになるとわれわれは考えています。

ひとに向き合うキャリアコンサルタント。ひとの不思議に日々出会い、学びの毎日ですが、この方向だけは間違っていないと思っています。

この方向性にご賛同頂き、一緒に学んで行こうと思って頂ける方は是非、下記『講座』あるいは『テキスト』をお申込下さい。合格を保証することはできませんが、一緒にチャレンジすることはできます。

(ご参考)
キャリコン実践研究会のホームページ」←クリック

(理論講座)
日時:10月22日(日)12:10~13:40
場所:東京(新宿)
理論講座のお申込』←クリック

(テキスト・サブテキスト)
各講座で使用するテキストやサブテキストです。
テキスト・サブテキストのお申込』←クリック

素直な気持ちで2

第5回キャリアコンサルタント試験。JCDAの面接試験、直前となりました。今日やることは、よく寝て、明日、頭をスッキリした状態で試験に臨むことです。

とは言うものの、ちょっとだけ・・・、

緊張するのは最初の「ことば掛け」ですね。「緊張しないで」と言っても無理なので、「多少緊張しても大丈夫。」と暗示をかけましょう。

緊張してはいけないからと、面談開始の言葉を呪文の様に暗誦し、その通り出来たとしても、それが機械的だったら、相談者には伝わりません。逆に、馬鹿にしないで!と反感を買ってしまうかもしれませんよ。

だから、少し緊張して多少噛んだりしても、”素直な気持ち”で、お話を聴かせて下さいという姿勢さえあれば、返ってスンナリいったりすることもあります。

だけど、不幸?にして伝わらなかったら・・・、

(例えば、「え? どういうこと?」的な返答があったら、)まず、謝ることですね。「失礼しました。申し訳ございません。」そして、意図したことをゆっくりお話すればいいと思います。

一番いけないのは、慌てること、頭が真っ白になって、その状態を引きずってしまうことです。

緊張してはいけないと思っていると、緊張してしまった時に「あ、いけない!失敗した!」と負の感情を刷り込んでしまいます。だから、「多少緊張するけど、大丈夫」くらいで考えておくのが良いということになります。

実際、試験委員が見ているのは、緊張するか否か、失敗するか否かではないと思います。緊張したり、失敗したりした時に、「どう対応するか」です。

ひとは誰でも緊張し、失敗します。(人生は、緊張と失敗の連続ですね。)そうしたピンチに陥り、どうしたらいいか分からなくなって来られた方が、相談者です。そうした相談者の前で、キャリアコンサルタントが同じ状況に陥ってしまったら、勇気は与えられませんね。


お話が続いたら、最初の5分は信頼関係の構築です。どうやって信頼関係を構築するか?

大事なことは、「質問で信頼関係を築くのは難しい」ということです。

では、どうやって信頼関係を築くのかというと、「応答」ですね。お話されたことをどう「伝え返す」かにかかっていると言えます。

ここでのポイントは「正確に」ということになりますから、解釈や評価を交えると大変危険です。安易に「言い換え」ないようにしてくださいね。当会のロープレ講座では重要チェックポイントです。

こうしたことを考えると、最初の5分では質問をメインにするのではなく、応答を主体にするのがいいのではないかと思います。


面談も中盤になってくると、JCDAでは「自己探索」の場面になってきます。「自分を知る、自分に向き合う」というステップですね。自分の考えや価値観について、もう一度ゆっくり向き合ってみます。

ここでのポイントは「意味」です。人生には「意味」が必要なんですね。それぞれの「意味」。だから、一般的価値観で接したらキャリアコンサルタント失格ということになります。

考え・価値観が出てきたら、その「意味」を問い掛けてみましょう。但し、やり方には十分注意してください。面談のハイライトでもありますので、慎重にアプローチしてくださいね。(当会『テキスト』参照)

「意味」ができ上がるには何らかの経験が影響している筈です。その意味はどこから来ているのか? そこが分かればスッキリします。スッキリすれば、正常な思考ができるようになり、自分で進路を選べるようになっていきます。

「意味を問う」とは、決して哲学的、論理的に解明をするということでは無いんですね。だからリラックスしてください。面談しながら相談者を観察し、自己探索段階で、気づきが得られたら(従って、スッキリした表情になったら)十分です。

どうか、上手くやろうとせず、素直な気持ちで相談者のお話を聴いてみてください。

(ご参考)
キャリコン実践研究会のホームページ
*基本ポリシーや受験対策のステップ、各種講座の全容を掲載しています。是非一度ご訪問ください。


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