それにしても第一回の論述試験には驚かされました。その上、試験機関によって問題が違うなんて・・・。

まあ、それはそれとして、受験生としては今週末に迫った面接試験に全力投球しなければいけませんね。そこで、JCDAベースで少し考えてみました。

今迄、論述と面接は表裏一体というお話をしてきました。そこで、その原則に立つと、論述試験から面接試験に役立つ何らかのヒントが得られる筈です。

ではまず、「昨日の記事」に目を通してください。

公開された試験問題を見ますと、設問1で逐語が現れますが、CL1で来談目的らしきものが語られているところを見ると、どうも導入部分のやりとりのようです。

そうすると、導入部分はこの通りやればいいのかと思うとそれは逆で、相応しくない応答が続いている感じです。

それならば、この相応しくない応答をタブーとして、しっかり傾聴し、受容・共感に努めていけば、導入部分はOK!ということになりますね。

言語的追跡を心掛け、キーワードはしっかり伝え返す。これはCDAの時にも学んだ基本ですので、同じ対応をしましょう。

尚、導入部分で問題が見えてきたとしても最初から掘り下げようとせず、全体状況を把握するようにした方が良策かと思います。

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設問2も逐語で、事例が2つです。CL1は事例ⅠとⅡで同じです。細かく見れば修正が必要なところもあるかと思いますが、おおまかに見ると、昨日の記事にも書きました様に、事例Ⅰが仕事理解のアプローチ、事例Ⅱが自己理解のアプローチになると思います。

厚生労働省の資料によれば、キャリア形成の6ステップとして、1)自己理解、2)仕事理解となっていますので、この2つは車の両輪です。

但し、JCDAの論述問題を見ると「自己理解」「仕事理解」の文字は出て来ませんので、自己理解=「自己探索」(内的理解)、仕事理解=環境認識(仕事等個人を取り巻くもの:外的理解)と置き換えてみれば分かりやすいのではないかと思います。

この様に見てくると、JCDAにおいても自己探索と仕事理解はキャリアコンサルティングを行う上での両輪と考えられますね。

そこで、自己探索はどうすればいいの?となりますが、参考になるのは事例Ⅱの逐語です。
・何かあったんですか?
・具体的な出来事を教えてください。
・今のご自分はどの様に見えますか?(自己概念確認の質問。但し、使うタイミングや言い回しに注意してください。)
・「(負け犬)」(=自己概念)ってどういう意味なんですか?
などは使えそうですね。
意味が出てきたら、
・それで、~なんですね。
と返答すれば、自己探索面は理解が進んだことになります。

次に、仕事理解ですが、これは事例Ⅰを参考にしましょう。
・(公務員)? どうして(公務員)なんですか?
・今の仕事はどうなんですか?
・(公務員)(=次の仕事)はどうなんですか?
などAかBか迷っているのであれば、それぞれの(仕事)内容について質問し、どの程度理解しているのか確認します。

順序はどちらからでもの結構ですから、①概要把握・信頼関係構築、②自己探索(自己理解)面の確認、③仕事内容等の確認を三本柱と考え、それぞれ5分を配分すると、合計15分で面接終了です。実際はこの通りいかないかと思いますが、おおよその目安になるのではないかと思います。尚、自己概念が出て来なければ考えや価値観でも良いですね。

時間が余ったら、要約をして目標の提案。時間が無かったら、口頭試問の今後の展開で目標や方策を説明、とすればかなり頑張れそうです。

以上、論述試験からヒントを考えてみるとこのようになりました。あくまでご参考ですので、型にはめようとせず、自分らしく、相談者のペースで進めてください。ご健闘をお祈り致します。