第一回国家資格キャリアコンサルタント試験の「論述試験」(JCDA)は驚きの内容でした。恐らく、多くの受験生や受験支援機関の予測が見事に外れたのではないかと思います。

確かに、記述式、逐語記録を読み設問に解答する、1~2問、50分。要項どおりの出題でした。

新発見は、設問1の配点が25点、設問2の配点も25点、合計で50点ですね。実技試験の合計が150点ですから、100点が面接試験の配点だと分かります。

また、設問1と2がそれぞれ同じ25点ですから、解答負荷を考えると、設問1でしっかり得点を稼いでおきたいところです。

設問1はCCt1からCCt5まで相応しい応答とは思えません。それぞれ何がいけないのか説明できるか否かが問われていたようです。

キャリコン実践研究会のペアワークや個別1to1講座でコメントさせて頂いた内容を思い出して頂けたら答には困らなかったのではないかと思います。

つまり、CL1~5までしっかり”傾聴”出来ていれば、出題されたCCtの応答にはならない筈ですね。話を限定して受け取っていたり、自分の価値観で判断していたり、CLが示唆していることに気づかず話題を変えてしまったり、面接の基本が問われる内容でした。

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設問2は随分工夫された設問だと思います。2事例の比較問題ですが、違いを問うものでした。

戸惑われた方もいらっしゃったかと思いますが、ポイントは”違い”というところにあったのではないかと思います。つまり、良し悪しではない訳ですから、事例Ⅰ、Ⅱ共に妥当なアプローチだということですね。

従って、アプローチの違い。技能士試験を含めてしっかり論述対策をされてきた方はピンときたのではないかと思いますが、2つの大きな視点が浮かびます。

そう、自己理解と仕事理解ですね。勿論違った見解もあると思いますが、この2つのアプローチを「支援の基本スタンス」の違いとみるならば、350字は埋められたことでしょう。

事例Ⅰでは仕事理解面に着目し、どうして公務員なんですか?と「背景」を訊き、「価値観」の一端も見ることができました。また、「特性論」の観点から今の仕事内容や希望する公務員の要件を明確にしています。

事例Ⅱは自己理解面からのアプローチですね。具体的な「出来事」を質問し、声をかけられているご自分はどう見えますか?と「自己探索」を促し、負け犬という「自己概念」にたどり着いています。

設問2の切り口は他にもあると思いますが、いづれにしても指定語句を5つ以上使ってとのことですので、筋の通った説明が出来ていれば、各5点づつの配点で評価していただけるのではないかと思います。


第一回の論述試験は、設問が意外だったものの応答の基本を問うものでした。逐語の内容を見ても前半のポイントである信頼関係の構築に重点が置かれていたような気がします。

そうしますとポイントは傾聴ですね。しっかりした伝え返し。そしてその根底には評価や解釈、誘導を排した無条件の受容についての理解が不可欠であると改めて感じさせられました。

予想外の設問だった為に、結構時間はタイトだったかもしれませんね。でも基本的な理解さえできていれば合格点(少なくとも足切り点)は確保できたのではないかと思います。

さあ、次は面接試験ですね。今回顔を表した”論述試験”から”面接試験”ではどんな注意が必要なのか?少し考えてみたいと思います。