合格者の皆様からたくさんのお便りを頂きました。

一度で栄冠を手にされた方、超難関?の学科試験を克服しての合格は立派です。しっかり準備された証拠だと思います。

何度もなんどもチャレンジされ、やっと合格された方、こちらも1発合格と同じ位、賞賛されていいですね。受験生それぞれ置かれた環境や経験が違いますので、お一人おひとり、スタート地点が異なります。そこに、それぞれの意味、そして、ご自身と向き合う意義があるのではないかと思います。

何度もはね返されたけれど、チャレンジし続けた。その過程は今後の生活に必ず活きてくると思います。きっと、ご自分に向き合う機会が何度となく訪れたんでしょう。

言い換えれば、自分に向き合う機会がキャリコン受験であり、このチャンスを逃しては、例え資格を手にしても、魂を入れずということになってしまうのではないかと思います。

 自分に向き合うって・・・
人生は上手くいかないことで満ち溢れています。上手くいかないことで落ち込み、上手くいった人を妬ましく思う、なんで自分は・・・。

「自分に向き合う」って、こういう自分を「受け入れる」ことだと思います。がんばったけど上手くいかなかった。あるいは、甘く見ていたので上手くいかなかった。いづれにしても、そうした「今、ここに居る自分」をまず受け入れる。評価せず、つまり、今、この状態が、今の自分なんだとストレートに受け入れる。決して否定的にではなく、そのまま(=肯定的に)受け入れる。

この「そのまま受け入れる」ことって結構難しいんですよね。防衛本能や認知の歪みが働くからですね。 「評価」はその後です。そのまま受け入れることが出来てはじめて、正しい評価ができることになります。

 大切なこと
これがカウンセリング・マインドです。「自分」をありのままに受け入れる。そして、それが「ひと」なんだと気づき、人間理解が深まる。 自分を受け入れることが出来るから「相談者」を受け入れることができるんですね。だから、本当の傾聴ができるようになってくる。

キャリコン試験は、「相談者をそのまま受け入れることができるか」を試している試験のような気がします。

例えば、「口が重い相談者」。そのまま受け入れることができますか?

話さないから・・・、話させよう、気持ちを引き出そう、相談ごとを言わせようとする。これらは全~部、逆のことをやっているということがお分かりでしょうか?

まさに、受け入れる前に評価している態度です。この人は「話さない人」だ。(相談なのに話を聞けないのは正しい姿ではない)から~、という思考回路ですね。(こうした評価的な姿勢では話したくなくなる。それが「ひと」ですよね。)

合格率が60%以上、70%以上というのは、それほど難しい試験ではありません。従って、「相談者を受け入れること(受容)」が出来れば十分合格ラインに達するのではないかと思われます。

ですが、受講生を見ていたり、お話をお伺いすると、養成講座や対策講座、あるいは自主勉強会の混乱もあって、この受容と言う基本中の基本ができていないケースが多々見受けられます。周囲に惑わされることなく、この点をもう一度チェックしておいてください。

 宣伝を少々
この「受容」については、『テキストでも十分に盛り込みましたし、いろいろな場面でご説明しています。ですが、頭で分かっていてもなかなか実践できないところが厄介です。是非、「テキスト」の行間を読み込んで下さい。そして、可能であれば『各種演習(ペアワーク、個別1to1、個別ロープレ』をお受け頂き、チェックを受けていただければと思います。

 最後に
頂くお便りには、残念な結果になった方もいらっしゃいます。中には連絡する気にもならない方もいらっしゃることでしょう。

ですが、人生に失敗は付き物です。見方を変えれば「まだ決着は付いていない」ということだと思います。諦めなければまだ「過程」ですね。過程である限り、可能性は残ります。そして、われわれは数回のチャレンジの後に、一旦休止した後に、栄冠を獲得された方々を数多く見て来ました。

焦らず、一歩一歩成長していかれたその姿に、キャリコンとしてのひとつのモデルを見る様な気がします。