キャリアコンサルタント Days of Life

キャリコン実践研究会

2017年05月

第4回論述試験を終えて

国家資格キャリアコンサルタント試験の第4回論述試験が終わりましたね。私も早速、解いてみました。

1.JCDA
 全体に前回を踏襲したような出題内容です。予想問題とも合致し、一安心。指定語句も狙いとするところはほぼ同じでした。

問い1は、指定語句「問題解決」の使い方がポイントでしたね。論述講座・サブテキスト、あるいはこのブログをお読み頂いた方は、迷わず書けたと思います。ですが、6行の回答欄を埋めるにはどういう書き方をするか。答案練習の差が出かもしれません。

問い2は、相応しいか相応しくないか。第1回から連続して出題されている定番設問ですので、待ってました!という方もいらしたかと思います。

問い3は「相談者の問題」を問う問題でした。これも前回に続いての出題ですが、キャリコンとしてはとっても大事な要素ですので、出題候補No1です。

解答のポイントは、JCDAの考え方に準拠した「問題」になっているかですね。ただ、その視点に立った上で、どう表現するかは考えどころだったかもしれません。JCDAの深さは、表面的な現象を追いかけるのではなく、その裏にどんな背景が潜んでいるかという点にありますので、本当に理解していないと上手く書けなかったかもしれません。

そして、最後の問い4。今後の展開ですから、プロセスの理解が問われる問題でした。

時間は50分ですが、書きあげたのは結構ぎりぎりでした。でも、キャリコンとして大事な点がしっかり設問に反映していて良い出題だと思います。(つまり、これからの「面接試験」に活かせるということです。)

2.キャリア・コンサルティング協議会
 協議会の方も解いてみました。第2回から同じ傾向の出題となっていて、こちらも固まってきたような気がします。

設問1は、空欄Aです。前後を考えてどんな「応答」にするか、こちらも論述講座やサブテキストで対策をお伝えしています。

設問2。「相談者の問題」で核心部分です。複数の問題を列挙していけばいいと思いますが、間違ってもJCDAの視点と混同しないように!

ただ、学習を積んでいないと、それぞれの項目に何を取り上げるか、少し難しかったかもしれません。ロープレ演習を含めた総合的な対策が求められる所以かと思います。

設問3(1)は空欄Bで「目標」を提案するような応答を問うものでした。設問2の「問題」の把握がしっかりできていればその延長で答えられたと思います。

「目標」というと難しく考えてしまうかもしれませんが、一通りお話を聴いて「問題」が見えてきたら、次のステップとして「何を取り上げていくか」、つまり「今後のテーマ」を決めていくということですね。そう考えれば、2つは挙げやすかったのではないかと思います。

設問3(2)、最後の問題です。(1)が目標(テーマ)ですから、ここでは「方策」を提案することになります。ここでも設問2の「問題」が関係してきます。つまり、問題-目標-方策は1セットということです。従って、設問2と設問3(1)(2)も1セット。ここでも面接試験に活かせそうなヒントが論述試験に出ているということですね。

解答をし終えると、10分位残っていました。見直しの時間もあり、ボリュウムとしては丁度良かったのではないかと思います。


以上、解答をしてみた第一印象ですが、詳しい分析は、これからじっくりやって『論述対策講座』に活かしたいと思います。

前述の通り、論述試験は面接試験を受ける上で大変示唆に富んだ出題をしてくれています。面接試験まで日数がありませんが、勇気をもって論述試験の振り返りをやってみてください。そして、疑問点がありましたら『テキスト』等で整理をしておいてください。

「問題」って何だァ!(おまけ)

3回にわたって、JCDAとキャリア・コンサルティング協議会の考え方から「問題とは何か」を見てきました。

そこで明らかになったのは両者の視点の違いです。簡単に言えば、それは設定された事例の違いと言えるかもしれません。

例えば、JCDAは、こころの中の「わだかまり」がテーマになっているような気がします。そのわだかまりが、現状認識を曇らせ、どうしたらいいかといった迷路に入り込んでしまっている。

相談者自身は、仕事が忙しくなった、自分だけが被害者だ、上司は分かってくれない、そんなことが「問題」だと思っている。しかし、お話を丁寧に聴いていくと、こころのわだかまりがどうやら原因だと分かってくる。だが、それだけでは相談者自身の気づきや自主行動につながらない。そこで、過去の経験などを再現してもらい、「わだかまり」の意味に気づいてもらう、といったアプローチをとることになります。

一方、協議会の方は、何らかの「転機」がテーマになっている感じです。転機を迎えて新しいことにチャレンジしなければならなくなった、でもどうしたいいか分からないといったケースですね。

「転機」というと「転機の乗り越え方」の「リソースを点検する」=「4S」を思い出しますが、そこにはあらゆる方向から活用できる資源を探すという視点を見つけることができます。この中には自己があり、状況(環境や仕事)があり、支援(サポート)、戦略があるということですから、自己理解、仕事理解から目標、方策へ(戦略)という展開が重要になってきます。従って、足りない部分があるとすれば、それが「問題」というのは納得がいきますね。

このように考えて来ると、「問題のとらえ方」としてどっちが正しいんだァ!と言っても始まらないことがお分かりいただけるかと思います。つまり、JCDAも協議会も「自分の問題のとらえ方」に相応しい事例を設定している訳ですから。

試験である以上、仕方がありませんね。受講生の方々には常々言っていることですが、こうしたことからも自分の考えだけで「問題」を判断するのではなく、JCDA、協議会の考え方をしっかり理解しておく必要があると思います。


実際の面談では、ケースは様々ですし、こころのわだかまりや転機が混在していることも多々あります。従って、ケースによっては別のアプローチをとったり、折衷したアプローチをとることもあります。

こうした観点から考えてみますと、私個人としてはJCDAと協議会があって良かったんじゃないかなと最近思っています。

できれば、もう一つくらいあってもいいかな。3つの試験機関で3つのアプローチが出てくる位だと更に質も上がってくるのではないかと思います。

実際、カウンセリングにおいては、確か400位の理論があるそうですが、一般的には、精神分析派、来談者中心療法派、認知行動療法派が主流となっているようです。ですが、現場の臨床家はケースに応じて折衷的なアプローチ(折衷派)を行っています。

まだまだ課題が多いキャリアコンサルティングですから、キャリコン試験にチャレンジする皆様の登場にこころから期待するする次第です。どうか志を高く持って、ご自身の闘いに全力投球してください。

「問題」って何だァ!(3)

2回にわたってJCDAがとらえる「相談者の問題」を確認してきました。そこで、今回はJCDAとは違った問題のとらえ方をするキャリア・コンサルティング協議会について見てみたいと思います。

ご承知の通り、キャリア・コンサルティング協議会はキャリア・コンサルティング技能検定(技能士試験)を実施していますので、問題のとらえ方としては技能士試験と同じ視点を持っていると考えられます。

そこで、参考になるのが、厚労省の「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会報告書」や「キャリア・コンサルティング技法等に関する調査研究報告書の概要」(いわゆるマニュアル)です。(要点については当会「キャリコン実践研究会」の『テキスト』にまとめていますので、お持ちの方は参考にしてください。)

上記マニュアルには「キャリア形成の6ステップ」が載っています。そして、キャリアはこの6つのステップを通じて形成され、キャリア・コンサルティングはこれら各ステップを通して支援するものとされています。

そうすると、キャリアを考える場合、各ステップについてどの程度出来ているのかをチェックすることから支援は始まります。チェックした結果、形成が不十分だったら、それが「問題」です。

6つのステップの最初のステップは「自己理解」です。自己理解と言っても大変に広いわけですが、
 1)職業興味や価値観といったキャリア志向性
 2)過去の経験
 3)職業能力等
 4)個人を取り巻く諸条件
といった分野になります。

お話を聴きながら、興味や価値観はどうか、経験についてはどうか、仕事上の能力は、と確認していくわけですね。但し、質問の連続では話したいことが話せませんので、受容・共感しながら上記の達成度を感じ取ることも重要です。このへんは協議会、JCDAに限らず、キャリコン共通の傾聴姿勢がポイントになります。

このように、問題を幅広くとらえようとしますので、JCDAの様に根幹となる問題を探すというよりも、網羅的で、問題は複数になることが殆どです。職業興味や価値観についてはある程度自己認識しているが、過去の経験については十分整理されていない。ノウハウもあるはずなのに自分の強みが分かっていないということであれば、「経験の振り返りが不十分で、自分の強みについての自己理解が不足している点が問題」ということになります。

更に、実務能力についての理解はあるが、管理能力についての自己理解は不十分ということであれば、その点も「問題」に付け加えていいでしょう。

また、同時にキャリアは仕事がテーマですから、第2ステップである「仕事理解」も面談の当初から話題に上がってきます。「仕事理解」は、
 1)仕事の責任と内容
 2)作業環境と条件
 3)従事者の資格・要件
から、14)追加情報の資源まで幅広くありますので、上記マニュアルで範囲を確認しておいてください。

尚、協議会でも”2つの問題”があります。
イ)相談者が相談したい問題
 相談者が感じている問題です。”相談ごと”として冒頭から出てくることでしょう。キャリコンとしては、まず受容です。そして共感。 

ロ)キャリコンが考える相談者の問題
 これが「真の問題」です。相談者が気づいていない問題ですから、キャリコンが見立てていくことになります。そして、論述試験や口頭試問で問われるのはこの「真の問題」です。 内容は、上記の通り「自己理解」、「仕事理解」となります。

以上見てきました通り、キャリア・コンサルティング協議会とJCDAでは「問題」のとらえ方が全く異なります。受験機関と問題のとらえ方を間違えたらアウトですね。受験指導機関では片方に片寄った指導をしたり、両者を混同して指導しているところもあるような噂をききますが、まずはしっかり受験機関に合わせた問題の把握をしてください。

「問題」については以上ですので、ここで終わりにしたいのですが、ここまで来ましたので、次回、オマケを少々記載したいと思います。

「問題」って何だァ!(2)

(続き)

前回、JCDAの考え方として「2つの問題」をご紹介しました。
 イ)「エンジンの故障的問題」
 エンジンが故障した車は誰が運転しても動きません。従って、車(事柄)と運転者(人)は無関係で、問題は「事柄」単独で存在します。

 ロ)「自己概念が絡む問題」
 一方、就職活動が上手くいかないケースなどは就職(事柄)と応募者(人)が密接に絡む問題です。事柄と人が絡む問題のことをJCDAでは「自己概念が絡む問題」と呼んでいます。

 キャリア相談に来る相談者が抱える問題は、ほとんどがこの「自己概念が絡む問題」です。従って、キャリコンが事柄だけを単独で取り上げるようなアプローチをしてはいけないとされます。尚、この事柄だけを単独で取り上げるアプローチのことをJCDAでは「問題解決」と呼んでいます。

 やってはいけないことですが、ついついやってしまうのが「問題解決」的アプローチです。なぜかと言えば、2つの理由があるからと、JCDAの理事長が書いた『論文』には載っています。

1)相談者の話し方
 相談者は、自分自身の何がその経験を”問題”にしているのか、問題状況を形成している自分サイドの要素(考え方、過去の経験、価値観・・・)を自覚していません。

 その為、「その問題(事柄)が単独で存在しているかのような話し方」になるとされます。

つまり、相談者は、自分の人物特性(考え方、過去の経験、価値観・・・)が問題を作り出しているなんて思いもしないので、事柄に関する問題だけを話ことになると言っている訳ですね。

本当は自分の人物特性が絡んだ主観的な事実を話しているのに、あたかも客観的な事実のような話っぷりになる。これは、仕方ないことですね。こうした意味から、キャリコンが向き合う「自己概念が絡む」問題は、相談者には「見えない問題」であると例えることもできます。

それに対し、相談者が語り始める問題は、事柄に着目した問題ですし、相談者にとっては「見える問題」です。ですが、そのことが「真の問題」=「自己概念が絡む問題」と勘違いし、「問題解決」に走ってはいけませんよと言っているんですね。

では、どうしたら「真の相談者の問題」に迫ることが出来るかというと、背景や主訴(感情)、意味(考え・価値観)に関わっていくことになりますが、詳しくは『
テキスト』を参考にしてください。

また、どんな話っぷりでも受容・共感していくことがキャリコンには求められますので、このへんが最初の試練になるかもしれませんね。でも専門家になる道ですから、がんばってください。

2)キャリコンの思い込み
 もうひとつが「キャリコンの思い込み」です。キャリコン自身が、自分の経験や知識に照らして「その問題は○○(事柄中心)だ」と思い込んでしまうしまうことが挙げられます。

これはその通りですね。自分の経験や価値観で応答してはいけません。論述問題の出題を見ても明らかです。

以上ですが、相談者とは、問題状況に関して「事柄」面しか見えていないものだ、と考えてみると分かり易いかもしれません。それを、人の面、つまり人物特性と事柄を結び付けて、自己理解・自己探索の支援をしながら「本当の問題」(自己概念が絡む問題)を相談者と一緒になって明確にしていく。それがキャリコンの役割なんだと思うと、面談の進め方が見えてくるかもしれません。

いづれにしても、「主訴・問題の把握」はJCDA試験の根幹ですので、納得がいくまで整理しておいてください。「キャリコン実践研究会」でお申込実績がある方は、メールでのお問い合わせにも応じますので、かつて立石が発信したメールに返信する形でご連絡ください。


以上で「JCDAが言う『相談者の問題』」のご紹介は終了です。ですが、折角ですので、「キャリア・コンサルティング協議会が言う『相談者の問題』」も次回少し触れてみたいと思います。


斜体字の部分は私の解釈です。勘違い等ありましたらお許しください。
(ご参考)
Facebook『キャリコン実践研究会』、『実技試験対策テキスト

※ JCDAとキャリア・コンサルティング協議会。それぞれに特徴や良い点がありますので、キャリコン実践研究会では、受験先によって別々の指導を行っています。特に「論述試験対策」については、教材及び講座を分けています。

(続く)

「問題」って何だァ!(1)

論述対策の所でも書きましたが、合否の分かれ目は「問題の把握」が出来るか否かにかかっているような気がします。

でも、「問題って何だァ!」と叫びたくなるくらい分かり難いですよね、特にJCDAの場合には。そこで、「JCDAが言う問題」とは何か、改めて考えてみたいと思います。

JCDAでは理事長自ら「キャリアカウンセリングとは何か」という論文を書いています。
https://www.j-cda.jp/prev/member/thesis/index.html

その第2章に「クライエントの問題とは何か」との記載がありますので、その内容を見てみましょう。

1)2つの問題
 一般的に、「問題」には2つあると言います。

 ひとつは、「エンジンが壊れていて車が動かない状態」。これでは誰が運転しても車は動きません。車が動かないという「事柄」と運転者という「人」は無関係です。

 事柄と人を切り離し、事柄だけを見て問題を解決しようとするアプローチを、上記論文では「”問題解決”志向」と定義し、「車のエンジン的問題把握」としています。

 もうひとつは、逆に「事柄」と「人」が関係した問題です。

 例えば、「就職問題」。Aさんが行っている就職活動で、なかなか就職が決まらない場合、「就職」という事柄とAさんという「人物」は切り離せません。

 この様に、事柄と人が一体となった問題を論文では「Aさんの問題」「自己概念が絡む問題」と呼んでいます。そして、キャリコンに持ち込まれる問題は、この「自己概念が絡む問題」だとしています。

 確かにその通りだと思いますね。ですが・・・「自己概念が絡む」とは?    (このへんが分かり難いところです。ですが、がんばって続けましょう。)

2)「自己概念が絡む問題」とは
 論文の流れから、「自己概念が絡む」とは「人物が絡む」ということを言っていることが分かります。『自己概念』とは、ある環境に居て、自分自身がどの様に見えているか、ということですから、自己理解そのものです。

 大事なのは「ある環境に居て」という点です。Aさんの例で言うと、「就職が決まらない」という環境に居て、どうなのかということですね。

 例えば、「孤独」という自己概念が出てきたならば、まさに「就職という事柄」と「就職活動をしている自分」を一体として捉え、「自分は孤独だ」と自己理解している訳です。

 「事柄と人を一体」として問題を把握するアプローチをJCDAは推奨していますので、その手段として『自己概念』を明確にしていく手法が適していると考えているのでしょう。

 要するに、事柄の面だけではなく、人の面も含めて全体的に捉えないと、「
相談者の本当の問題は見えなくなる」と言っているんですね。

 では、問題を捉える場合の「人の面」とはどんなことを言っているのでしょう。人の面というと、興味、関心、能力、経験などになりますが、自己理解という視点で考えると、それぞれについて「どう見ているか?」という「ものごとの捉え方(認知、認識)」がスタートになります。(自己概念も自分自身の捉え方/認知、認識です。)

 コミュニケーション能力もサポート資源もあるのに、「孤独」と感じてしまう。客観的に見て能力は有るのに、見失っていたり、気づかなかったりする。やはり、能力が有る無いよりも、まずは自分の能力を正しく把握しているか、自分の能力を「どの様に見ているか」、そのあたり(自分自身についての現状認識)に問題(誤り)を探してみるのが、基本なのではないかと思います。

 「どうして孤独と感じるのか?」そこを丁寧にきいていくと、「自分には能力が無い」という考え・認知、認識に行き当たりました。果たしてそうなのでしょうか? どうやら自己理解に問題がありそうです。JCDAは問題を特定し、掘り下げていくアプローチをとりますので、これだけでは不十分です。どんな点で自己理解が足りないのか? 単純に言うなら「自分は能力が無いと思い込んでいる」からというのが1つの答になります。

 その点が「Aさんの問題」だと分かったら、次のステップはどうしてそう思うのか、その意味を解きほぐしていき、「適切な認識」に立つようにします。正しい認識に立つということは「私に能力が無いとは限らない」と気づくことであり、そうすれば前向きに就職に取り組んでいこうという気持ちになれます。そこで、初めて、「目標」を設定することが可能になり、具体的な「方策」を検討する下地ができたことになります。

 このように考えてみると、JCDAのアプローチは理にかなっており、決して難しいものではなく、基本的なものであることが分かります。

 「問題」の根っこを把握するということは、言い換えれば、上記手順(来談目的→主訴→問題→再認識→目標→方策)を理解することであり、JCDAの評価区分として「主訴・問題の把握」が挙げられている所以だと思います。

 「問題」を正しく把握し、答える(論述試験、口頭試問)ことが合格への道につながりますので、JCDAで受験される方はしっかり整理しておいてください。

 尚、前にも書きましたが、JCDA受験者が、技能士試験を参考にして「問題」を答えると、思わぬ減点になるかもしれません。特に「方策」を「問題」と捉える傾向も見受けられますので、混同しないように注意してください。


斜体字の部分は私の解釈です。勘違い等ありましたらお許しください。
(ご参考)
Facebook『キャリコン実践研究会』、『実技試験対策テキスト

※ JCDAとキャリア・コンサルティング協議会。それぞれに特徴や良い点がありますので、キャリコン実践研究会では、受験先によって別々の指導を行っています。特に「論述試験対策」については、教材及び講座を分けています。

(続く)

論述試験対策は大丈夫?

JCDAの前回の論述試験で、その前より得点を落とした方が結構いらっしゃるようです。

そこで、原因を調べてみると、第2回→第3回で新たに「相談者の問題」を問う設問が出たことが影響しているように思えます。

ご承知の通り、JCDAで、3つの評価区分のうちのひとつは「主訴・問題の把握」です。従って、「問題」を問う設問が出るのは当然だとも思えます。

従来、口頭試問では第1回から「問題は何だと思いますか?」と質問されてきました。それが、論述試験にも出たということですね。そして、今後も出てくることが予想されますので、「JCDAが言う相談者の問題」をきちんと整理し、理解しておくことが合格への最低ラインだとも言えます。

尚、「JCDAが言う相談者の問題」は、「キャリア・コンサルティング協議会が言う相談者の問題」とは捉え方が違いますので十分注意してください。(と言うことは、私見ですが、JCDA受験者にとって、技能士試験の論述問題や模範解答は役に立たない、あるいは誤りの元になる危険もありますので、あまり参考にしない方がいいかもしれません。)

また、論述、面談及び口頭試問で「問題の把握」はチェックされますので、単に論述対策と考えるのではなく、実技試験対策と考えた方がいいと思います。実技試験の入口、それが論述試験です。


「JCDAが言う相談者の問題」をしっかり捉えられない人は、感情や主訴についても曖昧な理解で終わっている傾向があります。

そうしますと、様々な設問で、意に反して不適切な論述解答をすることになり、点数がガクンと落ちる結果になってしまいます。そして、なぜ点数が低いのか分からないとも。

「主訴・問題の把握」で大事なのは、「主訴」と「問題」の識別です。決して「主訴と問題を一括」してはいけません。各々の概念をしっかり理解しておいてください。

特に、JCDAでは主訴、問題を重視し、経験代謝という独自のメッソドを持っていますので、一般的な書物だけでは理解出来ない面もあるかと思います。

詳しくは『テキスト』にまとめましたが、JCDAの教材や資料を丹念に読み込み、理解に努めてください。

主訴と問題の識別が出来、プロセスを理解しておけば、JCDAの論述試験は得点し易い試験だとも言えます。面接試験は受容・共感から自己探索への展開など高得点が取りにくい面もありますので、出来る限り論述試験で貯金をするように心掛けてください。


キャリア・コンサルティング協議会の試験では、第2回→第3回で設問に変化はなく、同じ形式でした。但し、助言・教示をする設問が具体的に出されましたので、日頃から情報収集に努めておく必要があるかと思います。

また、「問題」の捉え方は、技能士試験と同じですので、過去問が参考になるかもしれません。

しかし、同じ土俵で受験する方との勝負ですから、しっかり論述試験対策をやることについては異論がないと思います。

(ご参考)
論述試験サブテキスト
・第3回過去問分析(JCDA用/協議会用)
・第4回論述対策(JCDA用/協議会用)
過去問分析
1~2回過去問分析資料(JCDA用/協議会用)

不合格ポイント(2)

過去のCDA試験で用いられていた「不合格者に見られる傾向」7項目の第2弾です。(第一弾はこちら⇒『不合格ポイント(1)』)

3)自分の考え、または一般的価値観をもとに指導を行う。
 相談者の考えや価値観、状況等をちゃんと確認しないまま、指導したり、価値観の押し付けをしてしまうということです。

ここで注目すべきは「一般的価値観」という点です。一般的価値観で指導していいのであれば苦労はないですね。常識的なひとであれば誰でもキャリコンになれます。ところが違う。

つまり、 ” 専門的価値観 ” を持っていなければキャリコンは務まりませんよ、と言っていることになります。この専門性こそがキャリコンとしてのアイデンティティですし、国家資格の所以です。

簡単な例を挙げますと、ストレスを抱えている人に「がんばって」と言ってはいけない、というのがあります。一般的価値観からすると、励ましたり、勇気づけたり、あるいはネガティブな面に触れないようにするのは良いことのように思えますが違います。

違うと分かっていても、面談になると似たようなことをやってしまう。ここに学習と訓練が必要になる理由が有ります。対策は、理論的にしっかり理解することと、本格的なロープレ訓練です。試験に合格し、本物のキャリコンとして成長していく為にも受験生時代にその基礎を築いて頂ければと思います。

4)信頼関係構築のための基本的態度について、よく理解できていない。
 表面的・形式的応答を繰り返し、相談者との信頼関係を構築することが出来ていない、ということです。

「態度」、「姿勢」といったことですね。『テキスト』では、手法の「Do」に対して、存在「Be」を当てはめてご説明しています。また、ロジャーズの「3つの態度条件」が一番分かり易いと思われますので、その点にも詳しく触れています。

多くの書籍に書かれていますので、言葉の説明が出来る方は結構いらっしゃるかと思いますが、その意味は深く、本当の理解にたどり着き、実践できる方は少ない様な気がします。

また、基本的態度は、「傾聴姿勢」と言い換えることもできるかと思います。ここでも3)と同じで、一般的な価値観から判断して、自己流の「傾聴」を考えてしまってはいけません。是非、「傾聴」についても専門的な学習と訓練を積んでおいてください。

もうひとつ、「表面的・形式的応答を繰り返し」という点も重要です。問題には必ず背景があります。相談者が語る「見えている問題」の裏に、どんな「見えていない問題」が隠れているのか、そうした複眼思考が必要なのではないかと思います。


(ご参考)
JCDA「CDA資格認定2次試験不合格者に見られる傾向」

(続く)

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