論述試験の様な衝撃は無かったようですね。(良かった、良かった!)
変わったところと言えば、時間が5分長くなって、録音されるようになったこと位でしょうか。
”相談ごと”も従来のCDAと同じような感じですね。また、口頭試問の設問も殆ど変わらなかったようです。
論述試験のところでも書きましたが、JCDAとしては、従来通り「自己探索、自己概念」が中核ですね。確かにCDA資格と同等とのことですから変えようがないと考える方がむしろ自然なのかもしれません。
例えば、来談目的があって、お話を聴き進める内に、裏に隠れた「主訴」が見えてくる。技能士試験などでは、来談目的と主訴がほぼ一体になった事例が多かったので、この点が大きな違いであり、CDA試験の特徴です。
しかし、一方で、論述と面接は表裏一体ということを考えると、プラス5分の意味を、もう少し考えてみる必要がありそうです。
そのキーポイントは、やはり論述試験の設問2にあったのではなかいかと思います。
設問1が相応しいか相応しくないかを問う問題。設問2も事例ⅠとⅡで相応しい方と相応しくない方の違いを問われたと思われた方が多かったようですが、形を変えて同様の内容を問う設問が出されるとは考えにくい。
そこはやはり厚生労働省で主導するキャリアカウンセリングの「キャリア形成の6ステップ」が背景にあるのではないかと思わせます。
6つのステップの中で重要なのは、「①自己理解」と「②仕事理解」ですから、面接の中でこれが出来たかが振り返りどころでしょうね。
もう少し具体的に言うと、仕事のこと(必要に応じて前の仕事、今の仕事、これからやろうとする仕事)について聴けたか、そして選択に迷っている心情について聴き、共感することができたかということですね。
第一回試験とのことでいろいろ悩み、試行錯誤しながら対策を進めてきましたが、JCDAで言うと、従来の路線を大事にし、国の施策を配慮しながら、延長された5分を活用できる事例設定にしたということでしょうか。
CDAの特徴を理解し、身に付けるにはしっかりした勉強が必要ですが、ここが出来ることで他の資格保有者には無い宝物を得ることができます。実践力がつき、技能士検定への取り組みもし易くなります。
試験が終わり、後悔が募ってくる方も多いことでしょう。その場合、頭の中は100点を基準にしていますから当然ですね。でも合格基準は60%です。と言うことは、合格者にも反省点は必ずあるということになります。
合格発表までの期間が本当の振り返り期間になりますので大事にしてください。そして、その振り返りを日常のものにできたら、この試験にチャレンジしたもう一つの意味が見えてくるのではないかと思います。
〔キャリア形成の6ステップ〕
①自己理解→②仕事理解→③啓発的経験→④キャリア選択に係る意思決定→⑤方策の実行→⑥新たな仕事への適応