昨日、第3回向論述講座の全日程が終了しました。具体的な対策やノウハウについては、有償ご負担いただいた受講生がいらっしゃいますので、ご容赦ください。

とは言うものの、少し気づいた点をお話したいと思います。

まず、「基礎・基本」が出来ているかということですね。その典型がJCDAで言えば、来談目的、主訴、問題。協議会で言えば、問題(自己理解、仕事理解)、目標、方策。これらをしっかり理解しているか。

これらはプロセスとして理解することが重要です。プロセスを踏襲していかないと次のテーマに進めないということですね。

実際、JCDAでも協議会でも各設問はつながっていますので、プロセスを理解していれば、何を問われているのか容易に分かります。また、問題文に含まれているヒントにも気づくことができます。

特にJCDAでは「主訴・問題の把握」が評価区分(判定基準)になっていますので、これらの理解が足りないと、論述、面接共に勝負になりません。

中でも「主訴」はポイントですね。「訴えたいこと」と単純に考えては危険です。ですが、一般参考書を見てもなかなか載っていませんので厄介です。

JCDAが評価の基準にしてる「主訴」は、JCDAのキャリアカウンセリング観に基づいていますので、必ずJCDAの教材や関連書籍からしっかり読み取ってください。(『テキスト』では理論的に解明するよう努めましたので参考にしてください。)

※JCDAの「主訴」「問題」、協議会の「CCが考える問題」は相談者に教えてもらうものではありません。キャリアコンサルタントが見立てるもの、感じ取るものです。その点がJCDAの「来談目的」や協議会の「相談者が相談したい問題」と違うところです。


当会の講座は少人数でやっていますので、講座での質問や意見交換はとても役に立ちます。昨日も「主訴」について活発な意見交換がされましたので、ご参加いただいた方々の理解が進みました。(こうした現場の学びが貴重だと思います。)

また、”目からウロコがたくさん”というお話もいただきました。そうお伺いして大変うれしく思いますが、一方で、基礎・基本を理論的な面から教えている講座/コースが少ないのかなと危惧も覚えます。

国家資格キャリアコンサルタント試験は、論述試験と面接試験の合計点で合否が決まります。先に行われる論述試験で貯金ができるか、借金を抱えるか、それによって面接試験の余裕度が違ってきます。心理的な面だけでもこの違いは大きいですね。


”(論述試験は)協議会の方が簡単そうだ”とのご感想も伺いました。確かに解答しやすい、と言えるかもしれませんね。ただ、第1回も第2回も論述試験の平均点はJCDAも協議会でほぼ同じです。

もし、協議会の方が簡単そうだということなら、比較すると採点が厳しいということになりますね。そうでないと平均点は一緒になりません。

ですから一緒ですね。隣の芝生の例もありますので、まずは申し込んだ試験実施機関に集中し、1点でも2点でも多く貯金が出来るように頑張ってください。

それから、前日の睡眠はしっかりとってくださいね。電車の遅延等にも備えて十分早めに会場近くに行ってください。氏名等を書き忘れることなく、時間配分をしっかり行い、大きめのはっきりした字で簡潔に解答してください。ご健闘をお祈りいたします。