人には「強み」と「弱み」がありますね。気づいている、いないにかかわらず、殆どの方にはこのふたつのものがあると思います。

現状や進路に迷う時、ひとはストレスを感じます。その時こころにあるのは自分の弱さです。逆に、順風満帆の時には、高揚感もあり、きっと強みが意識されていることでしょう。人生には山あり谷あり、ひとは強みと弱みの間で揺れ動く存在だとも言えます。

ご相談に来られる方は、ストレスを抱えた状態ですから、 内側にあるのは弱みですね。ですが、厄介なのは、身を守るために防衛本能が働くということです。従って、多くの場合、最初から自分の弱みについて語られることは殆どありません。それが語られるためには、ある程度の時間とお話を聴いて頂ける方の寛容さが必要になります。


さて、ひとは遠い昔から悩みと共にあり、何とかこの状態から脱出したいといろいろな方法を考えてきました。乱暴に言ってしまえば、たどり着いた方法は二つです。ひとつは弱みに向き合う方法であり、もうひとつは強みに向き合う方法です。

悩みに向き合い、弱みに向き合い、何を悩んでいるのか、その悩みはどこからくるのか、そういったことを一つひとつ確認して弱みを克服する。

ですが、弱みに向き合うのは時間がかかるし、無限ループに落ち込んで脱出できないこともある。

それだったら、気持ちを切り替えて強みに着目し、自信を取り戻しながら新しい気持ちで進路を選択していく。こうした方法も当然考えられるわけですね。


このように考えてみると、

JCDAは、否定的自己概念という弱みに向き合うという点で前者に似ていますね。否定的な自己概念のルーツをたどる、つまり経験を再現することによって弱みの原点を見つけます。

原点を見つけることができれば、自分の弱みを受け入れることが出来、新しい自分へと成長することができます。「弱みを知る」ということは「強みを知る」ことと同じくらい力を持つことになるんですね。そうやって、自分の足で歩いていくことが出来るようになる。

キャリア・コンサルティング協議会は、後者の方かもしれません。弱みに向き合いますが、原点を突き止めるところまで深追いせず、前を向いて強みやセールスポイントの発見に努めていきます。

経験を振り返ることもしますが、それは強みを見つけるためで、重点はこれからどうするかといった目標や方策に置かれます。


両者とも弱みや強み、過去や未来に向き合う点は同じです。そういう意味で、傾聴は欠かせません。

ですが、アプローチには違いがあります。カウンセリングにしてもコンサルティングにしても考え方や理論はたくさんありますので、共通点の理解とアプローチの違いはきちんと整理しておいた方がいいと思います。