JCDAとキャリア・コンサルティング協議会。2つの試験機関があり、学習の経緯からそれぞれどこで受験するかお決めになっていると思います。

ですが、試験日が近づくにつれて、気になるのは、もう一方の試験ですね・・・、むこうで受けた方が・・・。

でも、どっちでも同じです。やってきたことをしっかり消化できていれば、合格出来ます。怖れることはありません。

どちらで受けるにしても、基礎・基本を軽視し、自己流や自分たち流でやってしまうと、試験は難しいものになってしまいます。

研究会でも論述試験や面接試験の分析を行っていますが、やればやるほど基礎や基本は共通だなあと思えてきます。それに、まだ第一回の試験が終わったばかりですので、JCDAはこうだ、協議会はこうだと決め付けてしまうことこそ危険なのではないかと思います。

それよりも、合否のボーダーラインには何人も並ぶことが予想されますので、1点でも2点でも多く取ることが必要です。従って、今の段階では論述試験の準備をしっかりやることが大切だと思います。

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とは言え、両試験機関の特徴というのはあると思います。

キャリア・コンサルティング協議会は、名称の通り「コンサルティング」がメインで、相談ごとに対して、直接、解決策を模索するような支援を目指します。

また、技能士試験も行っていることから「技能」に重点が置かれているような気もします。しかし、従来の技能士においては、CDA等の資格を取得してからチャレンジする方が殆どでしたので、ある程度「傾聴」の基礎が出来ていたのではないかと思います。

しかし、そういった基礎が無くて、いきなり国家資格「キャリアコンサルタント」試験を「技能」で乗り切ろうとするのはとても危険だと思います。(技能士合格の殆どの方が「傾聴」の重要性を強調しています。)


JCDAは、「カウンセリング」が中心にあるようです。

恐らく国家資格化の動きの中で「キャリアカウンセラー」の名称を使いたかったのではないかと思いますが、厚生労働省の意向もあって”キャリアコンサルティング/キャリアコンサルタント”になりました。ですが、内容はカウンセラーの色彩を帯びているようです。

カウンセリングの基本は傾聴ですし、内面/心理と向き合う必要があります。従って、自己理解、自己探索のステップがどうしても欠かせないことになります。


この様に、「傾聴」が両者に共通した基本事項ということになりますが、ただ、「気持ちに寄り添う」だけではなく、「なぜ、傾聴が必要なのか」その理論的な背景をしっかり整理しておいてください。

そして、この点の理解が本物の『キャリアコンサルタント』を創っていくと思われます。それでこそ、国家資格の価値が出てくるはずです。

※両機関のアプローチの違いについては次回もう少し触れてみたいと思います。